広告運用自動化ツール6選を表で比較|選び方や活用のコツ

広告運用自動化ツール6選を表で比較|選び方や活用のコツ

現在、マーケターや広告運用担当者の人手不足やアドテク技術の進歩などにより、広告運用の自動化が進んでいます。

工数削減や効果的な運用をおこなううえで役立つのが、広告運用自動化ツールです。

広告配信するには、大きく3つのステップがあります。

広告配信の3ステップ
  1. 広告出稿
    (広告配信するために行うキャンペーンの設計と設定、効果計測ツールの設定など)
  2. 広告運用
    (入札単価や予算配分の調整、効果の悪い広告の停止、新しいクリエイティブの追加など)
  3. 広告レポート
    (広告効果を定量的に分析・検証し、次の改善につなげる)

これらのプロセスを、PDCAをまわしながら、改善する必要があります。

上記のステップの中でも、自動化できる部分と人の手が必要な部分に分けることができます。

今回は、広告運用の自動化ツールで、できることとできないことを説明しながら、自動化するにあたってのポイントやおすすめツールをご紹介していきます。

広告運用自動化ツールとは

広告運用自動化ツールの主な機能としては、以下の2つがあげられます。

  • キーワード設定、予算管理など広告運用に関する機能
  • レポートの自動作成機能

ツールによって特化している機能が異なるため、「広告運用の負担を減らしたいのか」「定期的に作成するレポート作成業務を効率化したいのか」など、まずは自社の課題を明確化しておきましょう。

どの工程の効率を上げたいのかしたいかを明らかにしたうえで、ツールを選ぶことが重要です。広告運用自動化ツールの詳しい機能については、次の項目でお伝えします。

広告運用自動化ツールでできること

キーワードの提案(広告設定)

Google/Yahoo!の検索広告やSNS・ソーシャル広告のキーワードターゲティングにおける「キーワード抽出」は、Google/Yahoo!の検索広告やSNS・ソーシャル広告などの運用でも最初に行うことが多い作業です。狙ったユーザーに広告を配信するキーワードターゲティングにおいて、重要な業務と言えます。

従来Google 広告のキーワードプランナーやサジェストキーワードなどを活用して手動でキーワード選定する必要がありましたが、広告配信するサイトのURLを入力すれば、ツールが自動的に効果が見込めるキーワードを提案してくれます。

入札・予算配分(広告運用)

入札や予算配分は、広告出稿後に行う作業で、ツールを使って入札の最適化や予算の進捗率などを自動計算することが可能です。

例えば、弊社が提供している広告運用自動化ツールの「Roboma(ロボマ)」では、予算進捗率や推奨日予算を自動計算できます。

媒体の管理画面を横断することなく、予算を把握できるので、予算オーバーのリスク回避に役立ちます。

広告レポートの作成

広告レポートの作成は数字の確認を行う重要な業務です。日々数字をチェックして、分析し、PDCA をまわす必要があるため、非常に業務負荷の高い部分です。

ツールを活用すると、連携している媒体の広告データを取得し、自動で広告レポートを作成することができます。

レポート作成の工数削減のために、広く使われています。

広告特化のダッシュボード&広告レポート作成を自動化する「Roboma(ロボマ)」

Robomaは、Google、Yahoo!、Facebook 広告などの広告媒体から広告配信データを自動収集、一元管理し、グラフでの可視化や、広告配信レポートを自動作成できるツールです。

1クリックで広告アカウントと連携できるため、リアルタイムに運用状況を把握できるメリットがあります。

また静止画と動画広告に対応した「クリエイティブレポート」も画像付きで1クリックで作成できます。

▼ダッシュボードで簡単にすぐ進捗を見られる▼


広告運用自動化ツールでできないこと

ツールによってさまざまな業務を自動化できますが、一方で以下のように自動化が難しい業務もあります。

  • アカウント構成・キャンペーン設計(広告設定)
  • クリエイティブ制作(広告運用)

人の手が必要な業務を理解しておきましょう。

アカウント構成・キャンペーン設計(広告設定)

アカウント構成・キャンペーン設計とは、広告アカウントの中でキャンペーンや広告グループ、広告をどのような構成で組み立てるかということです。

アカウント・キャンペーン設計は商品・サービスの内容やターゲットユーザーを正しく理解しておく必要があります。また、広告予算や配信期間によって柔軟に変える必要があるため、自動化が難しく、人の手で対応することが多いでしょう。

クリエイティブ制作(広告運用)

クリエイティブ制作とは、広告に使う画像や動画などを制作する工程です。デザインやセンスが問われるため、自動化が難しい業務と言えます。

またいくら見映えが良いバナーを作ったとしても、ユーザーの潜在的なニーズを理解していなければ、良い結果につながりません。

クリエイティブ制作は、データによる分析とデザインによるセンスが求められる領域となります。

おすすめの広告運用自動化ツール6選

広告運用自動化ツールのおすすめを6つ紹介します。料金や特徴をまとめたので、ツールを検討する際にお役立てください。

ツール名料金主な機能こんな人におすすめ
ROBOMA30,000 円/月~・広告データの一元管理
・レポートの自動作成
・予算進捗率・推奨日予算の自動計算
・データ分析
データ分析とレポート作成を自動化したい方
Shirofune月額広告費×5%(税抜)~・新規広告配信設定の自動化
・予算管理
・自動入札の最適化
運用全般を自動化したい方
Perpetua$50/月~・キャンペーンの自動作成・最適化
・自動入札
・効果分析
・改善提案
Amazon広告の最適化を図りたい方
AdSIST5,000円/月~・投入予算の15%・商品データの自動取得
・広告の自動配信
ネットショップのプロモーションを強化したい方
Lisket20,000円/月~・レポート作成の自動化
・広告データの一元管理
なるべく費用を抑えたい方
ATOM要問い合わせ・レポート作成の自動化
・複数媒体の数値管理
・データの自動出力
レポート作成の効率化を図りたい方

※2024年8月時点の情報をもとに作成

広告レポート自動化ツールについての詳しい内容は、以下の記事でお伝えしています。こちらもあわせてご覧ください。

広告レポート自動化ツール比較8選|レポートを効率良く作るためのツールの選び方

2024.02.02

ROBOMA(ロボマ )

料金主な機能こんな人におすすめ
30,000 円/月~・広告データの一元管理
・レポートの自動作成
・予算進捗率・推奨日予算の自動計算
・データ分析
データ分析とレポート作成を自動化したい方

Roboma(ロボマ)では、Google、Yahoo!、Instagram、Facebook といった広告媒体からデータを自動収集、一元管理、グラフで可視化したり、広告配信レポートを自動作成することが可能です。さらにETL やDataOps としても活用できます。

ダッシュボードから Excel・CSVへの出力も可能で、カスタマイズ性に優れたテンプレートも提供しています。

クリエイティブレポートは静止画と動画広告に対応し、 PDCA サイクルに必要な媒体横断的なパフォーマンス分析を実現します。

1クリックで広告アカウントと連携できるため、リアルタイムに状況を把握したいときに役立ちます。2週間のトライアルが設けられているので、広告運用自動化ツールを一度試していたい方におすすめです。

▼ダッシュボードで簡単にすぐ進捗を見られる▼

Shirofune(シロフネ)

出典:Shirofune

料金主な機能こんな人におすすめ
月額広告費×5%(税抜)~・新規広告配信設定の自動化
・予算管理
・自動入札の最適化
運用全般を自動化したい方

Shirofuneは、広告の新規配信設定から改善施策の実行までをトータルで自動化できるツールです。Google 広告や Yahoo! 広告、その他主要な媒体に対応しており、日本で唯一の Yahoo! 広告 API 認定パートナーされています。

初期設定から予算管理、入札最適化、広告効果の可視化、レポート作成までの工程を自動化できる機能を搭載しているため、作業工数を大幅に削減することができます。

予算消化率の最適化やコンバージョンの最大化を図りたいときにも最適です。

Perpetua(パーペチュア)

出典: Perpetua(パーペチュア)

料金主な機能こんな人におすすめ
・PlanA(月額広告費10万円未満):$50/月
・PlanB(月額広告費10~25万円未満):$125/月
・PlanC(月額広告費25~50万円未満):$250/月
・PlanD(月額広告費50~100万円未満):$500/月
・PlanE(月額広告費100万円以上):広告費の7.5%
・キャンペーンの自動作成・最適化
・自動入札
・効果分析
・改善提案
Amazon広告の最適化を図りたい方

Perpetuaは、Amazon広告をはじめとしたリテールメディアの運用最適化ツールです。

広告の自動作成・最適化や自動入札の機能を搭載しているので、Amazon広告の運用工数を削減し、効率化したいときに役立ちます。

月額広告費によって費用が変動するので、留意しておきましょう。

AdSIST(アドシスト)

出典:AdSIST

料金主な機能こんな人におすすめ
・フリー:0円/月・投入予算の30%
・スタンダード:5,000円/月・投入予算の15%
・プレミアム:10,000円/月・投入予算の10%
・商品データの自動取得
・広告の自動配信
ネットショップのプロモーションを強化したい方

AdSISTは、ネットショップの自動集客ツールです。

ネットショップの商品データを自動で取得し、GoogleやYahoo!、Instagramなどの連携媒体に自動で広告を配信することができます。

ネットショップの集客力を高めたい方におすすめのツールです。

Lisket(リスケット)

出典:Lisket

料金主な機能こんな人におすすめ
・上限数100アカウントまで:20,000円/月
・上限数200アカウントまで:40,000円/月
・レポート作成の自動化
・広告データの一元管理
なるべく費用を抑えたい方

Lisketは、リスティング広告と SNS 広告のレポート作成・予算管理を自動化するツールです。Google 広告、Yahoo!広告、 Meta 広告など主要な広告媒体に対応しています。

広告データの自動生成、編集可能な Excel レポート、複数広告媒体の一元管理機能を提供し、広告運用の時間とリソースを大幅に削減します。

初期費用や追加課金オプションはなく、利用する広告アカウントに基づいて料金が変動します。

ATOM(アトム)

出典:ATOM

料金主な機能こんな人におすすめ
要問い合わせ・レポート作成の自動化
・複数媒体の数値管理
・データの自動出力
レポート作成の効率化を図りたい方

ATOMは、広告レポートを効率的に自動化するクラウド型ツールです。

定型レポートの自動化のほかに、自由にカスタマイズできるレポートテンプレートを提供しています。

157 種類のレポートフォーマットが搭載されているため、独自のフォーマットを持っていないユーザーに最適です。

ATOM では作成されたレポートを指定したメールアドレスに自動送信する機能もあり、配信タイミングの設定も自由に行えます。

広告運用自動化ツールを選ぶポイント

広告運用自動化ツールには、さまざまな種類があるため、どのツールを選べばよいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

自社に適した広告運用自動化ツールを選ぶときのポイントは、以下のとおりです。

  • 工数削減や業務効率化につながる機能があるか
  • 運用している媒体に対応しているか
  • ダッシュボードが使いやすいか
  • 費用対効果が見込めるか

ポイントをおさえて成果につながるツールを選びましょう。

工数削減や業務効率化につながる機能があるか

時間がかかりすぎていて効率化したい業務を自動化できるツールを選ぶことが大切です。まずは広告配信までの工程を洗い出し、どの工程に時間がかかっているかを明確化しましょう。

例えば、毎月提出している広告レポートの作成に時間がかかっているようであれば、レポート作成機能を搭載したツールを選ぶのがおすすめです。また指定のフォーマットがあれば、作成するレポートをカスタマイズできるツールを選ぶと良いでしょう。

運用している媒体に対応しているか

ツールによって連携媒体やプラットフォームが異なるため、運用している媒体に対応しているかを事前に確認しておきましょう。

媒体のほかに、Googleアナリティクスやアドエビス、AppsFlyerなどの計測ツールと連携できるツールもあります。運用データを集約して管理したい場合は、媒体やプラットフォーム、計測ツールと連携できるツールを選ぶのが適しています。

またエンジニアに依頼する必要があると運用を開始するまでに時間がかかってしまいます。かんたんに連携できるツールを選ぶのもひとつです。

ダッシュボードが使いやすいか

業務効率化に役立つ機能が搭載されていても使いこなせなければ、工数削減につながりません。

「専門的な知識がなくてもダッシュボードが使いこなせるか」「一目でデータを把握できるか」など使いやすさを確認しておきましょう。

ツールによっては、トライアル期間を設けていることもあるので、一度利用してみて操作性を確かめたうえで導入するのがおすすめです。

費用対効果が見込めるか

ツールの導入で、工数削減や業務効率化、広告の成果拡大などの期待している効果が得られるのかを見極めることが欠かせません。

現状では、毎月レポート作成にどの程度の時間を要しているのか、導入によってどのくらい時間を削減できるのかを算出してみましょう。

また、ツールによって費用が大きく左右されるので、使いたい機能の優先順位を決めておくと無駄な費用をかけずにすむことが多いです。

ツール導入前に、費用対効果の見通しを立てておきましょう。

広告運用自動化ツールで成果を出すコツ

広告運用自動化ツールを活用して成果を出すためには、数多くのデータを取得し、蓄積する必要があります。

そもそもデータがないと、AIが学習することができないため、精度を高めるには取得するデータの母数を増やすことが欠かせません。

また自動化する以前に、人の手で行う初期設定が広告運用の成果を大きく左右します。そのため、大前提として広告運用に携わるマーケティング担当者や運用担当者が、プロモーションするサービスや商品について深く理解し知っておくことが重要です。

媒体や広告の種類が増えたり、トレンドが変わったりと運用方法も常に変化していきます。

ツール任せにならないように、定期的に設計や戦略を見直しして改善を行いましょう。

まとめ|広告運用自動化ツールで工数を削減し、成果を向上させよう

ツールで自動化できる業務とできない業務の境目は、データによって定量化できるかによって決まります。

ツールによって「自動化できること」と「自動化できないこと」は、以下のとおりです。

自動化できる業務
  • キーワードの提案
  • 入札・予算配分
  • 広告レポートの作成
自動化が難しい業務
  • アカウント構成・キャンペーン設計
  • クリエイティブ制作

数値化できるものは自動化しやすく、ユーザーの潜在的なニーズを分析したり戦略を立てたりする業務は自動化が難しいと言えます。

広告運用をすべてツールに任せることは難しく、上記で述べたとおり、広告運用の自動化を成功させるためには、「人」が行う作業も重要になってきます。

「人」が、プロモーションするサービスや商品をしっかりと理解して、自動化できる業務はうまく効率化して、より本質的な業務に集中することが、成功への近道です。

自動化したい業務を見極めたうえで、工数削減や成果拡大につながるツールを選びましょう。

▼ダッシュボードで簡単にすぐ進捗を見られる▼

【初心者向け】広告レポートを活用した広告分析のやり方と見るべき指標

2024.07.29