マーケティング・リサーチの手法とは【事例あり】

今日は、マーケティング・リサーチのメリットや手順、活用事例とともにマーケティング・リサーチの手法についてご紹介したいと思います。

マーケティング・リサーチとは

マーケティングリサーチとは

引用:https://www.macromill.com/marketing_research/know.html

マーケティング・リサーチとは、商品やサービスのマーケティングをおこなうために、市場のニーズを調査することです。企業のマーケティング課題に対する有効な意思決定をサポートするための科学的に調査を行います。一方で顧客の視点から見ると商品サービスに対する意見を企業に届けることができるものであるとも言えます。

マーケティング・リサーチのメリット

先ほど述べたようにマーケティング・リサーチには企業と顧客の双方にメリットがあります。

企業は顧客に好まれる商品を提供できる

まず企業側は顧客視点に寄り添うことで、顧客に好まれる商品の開発・提供ができ、無駄なコストの少ない効率的な企業活動につながります。顧客がより多くの企業の商品やサービスを受け取るためには、企業が消費者にとって好ましい商品やサービスを提供する他にありません。これは事業リスクの軽減にも繋がります。

顧客はより良い商品を受け取れる

企業が商品やサービスをより顧客にとって良いものに改善することで、顧客はより良い商品やサービスを受け取れます。マーケティングリサーチを行うことは企業だけではなくて、顧客にとっても良いことがあります。

マーケティング・リサーチの種類

マーケティングリサーチは、調査の継続性によって「パネル調査(継続調査)」と「アドホック調査」の2つに分けることができます。

パネル調査

同じ調査対象者から、同じ項目の情報を継続的に収集する調査です。代表的なパネル調査には、以下が挙げられます。

消費者パネル調査

同じ調査対象者にバーコードスキャナーを貸与し、購入した商品を記録し続けてもらう調査。「いつ」「どこで」「だれが」「何を」「いくらで」「いくつ」買ったのかといったデータを収集・分析することで、消費者の購買行動を詳細に捉え、消費者ニーズ分析やセグメンテーション、施策実施後の評価などに活用することができます。最近では、ユーザーのレシートを収集して同様の調査を行うケースもあります。

小売店パネル調査

同じ調査対象店舗からPOSデータ(商品の販売データ)を収集し続ける調査。「いつ」「どこで」「どのような店舗(業態)で」「何が」「いくらで」販売されたのかといったデータを収集・分析することで、店頭での販売実態を捉え、市場規模やシェア動向の監査や、店頭プロモーションの施策立案などに活用することができます。

アドホック調査

マーケティング課題に応じて、調査対象者、聴取内容などの調査設計を都度カスタマイズして行う調査です。パネル調査がどちらかというと生活者の行動を捉えるのに対し、アドホック調査は、パネル調査では捉えきれない生活者の意識を捉える目的で行われます。アドホック調査は定量調査と定性調査に分かれます。

定量調査

主に、市場実態を把握すること、仮説を検証することを目的に行われ、商品コンセプトのアイデアスクリーニング、価格の妥当性など、様々なステップで実施されます。調査結果が数字として現れるので説得力があり、多くのサンプルを短期間で回収できます。

インターネット調査

調査対象者にインターネット上の調査フォームで回答してもらうアンケート調査です。コストが安く、短期間で調査が完了し、比較的手軽に実施できるメリットがあります。

郵送調査

調査票を調査対象者に郵送し、回答記入して返送してもらう形式のアンケート調査です。インターネットの普及率が比較的低い高齢層を含め、幅広い属性の人からデータを集めることができます。

訪問調査

調査員がアンケート用紙を持参して調査対象者の自宅を訪問して行うアンケート調査です。訪問調査には、調査員がその場で質問して回答を記入する面接法と、一定期間後にあらためて訪問し、調査対象者自身が記入した調査票を回収する留置き法があります。

ホームユーステスト

試用品を調査対象者に送付し、一定期間試用してもらった後に、使用感や感想などをアンケートで回答してもらう調査です。日用雑貨など、実際に普段の生活で使用する環境で試用・評価してもらうことが可能です。

会場テスト

クライアント企業内や外部会議室など、事前に準備された会場に調査対象者を集めて行うアンケート調査です。商品の試用条件(調味料であれば、どのくらいの量をかけるか、など)をコントロールした環境で評価をしてもらうことが可能なため、新商品の評価などに利用されます。また、放映前の広告クリエイティブの評価など、秘匿性の高いものを扱う場合にも利用されます。

定性調査

数値化できないデータを収集・分析する調査を定性調査といいます。主に、どう感じたかやなぜそのような行動をとるのかなど、定量調査では見えにくい心の動きや、行動の理由を探ることを目的に行われます。調査対象者の生の声で本音が聞きやすく、企業の担当者が想定していなかった新しい発見や、調査対象者の深層心理が発見できることもあります。 定性調査には以下のようなものがあります。

デプスインタビュー

インタビュアーと調査対象者が1対1でインタビューを行う調査です。調査対象者の心を開き、個人的な体験や心の内を深く聞き込む場合に向いています。

グループインタビュー

数人の調査対象者を集め、座談会形式でインタビューを行う調査です。参加者同士が会話の中で刺激し合うことで発想が広がり、議論が深まることや一度で複数のデータを集められることがメリットです。

マーケティング・リサーチの手順

1.マーケティングリサーチの目的の検討

解決したい課題を明確にし目的を定めましょう。さらに、調査結果の予測を行うこと、調査の期限および予算の決定も行うと良いでしょう。

2.調査方法の検討

アンケート調査、電話調査、郵送調査など様々な方法の中から目的に対して最適な方法を検討しましょう。

3.調査項目の検討

調査対象者や質問項目、回答に対する謝礼を用意するのか、個人情報の記載の有無などを決めます。

4.アンケートフォームの作成

回答しやすいような質問や適度な質問数になるよう心がけましょう。またマルチアンサー方式の質問を組み込む場合には回答に矛盾が生じてしまう選択肢が無いように注意しましょう。

5.調査の実施

必要に応じて会場などを手配します。参加者に偏りがないかもチェックします。

6.回答の分析

集計方法は主に単純集計とクロス集計があります。単純集計とは、各設問別に回答数を集計する方法です。

単純集計

引用:https://www.intage.co.jp/glossary/403/

クロス集計とは複数の項目を縦と横にかけ合わせて集計する方法を指します。設問に対して性別、年齢などの情報をかけ合わせて集計します。

クロス集計

引用:https://www.intage.co.jp/glossary/403/

7.レポートの作成

分析したものを、グラフを使ってレポートとして作成しましょう。

8.振り返り

最後に本来のマーケティングリサーチの目的に対し達成できたのか、一連の流れに反省すべきところがあるのかどうかを検討します。

マーケティング・リサーチ事例

アサヒビール

調査目的

1.ノンアルコールビールの飲用状況、ニーズの把握

2.競合ブランドのイメージ測定

3.複数の試作品、パッケージ案からの採用案選定

調査手法

インターネット調査、グループインタビュー、モニター調査

のべ5000人以上を対象に調査し、ノンアルコールビールに対して、カロリーゼロといった機能性よりもビールに近い味を求めている人が多いことを突き止め、味に絞った新商品開発を進めました。味だけでなくパッケージ決定にもマーケティング・リサーチを徹底した結果、「ドライゼロ」はノンアルコールビール市場のシェア24%を超える大ヒットとなりました。

ディップ株式会社

調査目的

1.事業案を収集

2.マーケティング課題の検証

3.コンテンツ制作の素材作成

調査手法

インターネット調査

人材サービスを手がけるディップ株式会社では、事業案やコンテンツの作成においてマーケティング・リサーチを活用しました。独自の調査をし、その結果をプレスリリースや自社コンテンツで発表し、メディアでの記事化やSNSでのシェアによって被リンクを獲得し、検索順位を上げる狙いです。これまでに発表した調査のうち95本も記事化され、SNSでのシェアも増加しました。

まとめ

顧客の声を直接取り入れることのできるマーケティング・リサーチを上手く活用し、顧客のニーズや心の動きなどを知ることでマーケティング課題を解決しましょう。