動画広告の出稿量は増えており、2024年には年間5000億円市場になると言われています。
動画広告を出稿する理由は多々あります。
- テレビCMは広告費が高すぎるのでその代替として使うケース
- テレビCMで制作した動画を使ってリーチを最大化するケース
- 訴求力の高い動画広告で生涯顧客価値(LTV)の高いユーザーを獲得するケース
そんな動画広告の中でも最も有名なのが「YouTube広告」です。(「TrueView広告」とも呼ばれています。)
今や10億人以上ものユーザー数を誇るYouTube。最近はYouTuberの存在からもその知名度が高まっています。
5Gの登場でさらに動画視聴環境が改善されることで、ますますユーザー数は伸びていき、テレビCMを超える日も近いと言われています。
今回は、YouTube広告(TrueView広告)の種類と特徴についてご紹介していきたいと思います。
【目次】
YouTube広告とは?
YouTube広告とは、その名の通りYouTube内に掲載することができる動画広告です。
普段ユーザーが見ている動画の視聴データなどからユーザー属性をセグメントし、ターゲットしたい層へ直接広告配信ができます。
広告配信にかかる費用は、動画視聴課金(動画を◯秒以上見たら課金、CPV)、クリック課金(広告をクリックしたら課金、CPC)、Imp課金(1000impあたりの課金、CPM)となり、広告配信のハードルは低いでしょう。
さらに、Google広告内で設定することが可能なのでGoogle広告をすでに利用している人はすぐに広告配信することができ、キャンペーンを管理しやすという利点もあります。
YouTube広告の種類とは?
YouTube広告の種類についてご紹介していきたいと思います。
YouTube広告には大きく以下の5種類があります。
- インストリーム広告(スキップ可):5秒でスキップできる動画広告
- インストリーム広告(スキップ不可):15秒以下のスキップできない動画広告
- バンパー広告:6秒以下のスキップできない短い動画広告
- ディスカバリー広告:関連動画や検索結果に出てくる画像&テキストの広告
- アウトストリーム広告:パートナーウェブサイトやアプリで再生される動画広告
インストリーム広告(スキップ可)
インストリーム広告(スキップ可)は、視聴時間が5秒を経過するとスキップができる広告です。「スキッパブル広告」とも呼ばれています。
どの端末でも表示させることができるので、一番人気の広告です。5秒は確実に再生されるので、動画を制作する際は最初の5秒が肝心です。
また、ユーザーが広告をスキップするかしないか選択することができるので、ユーザーに不快感を与えにくい広告といえるでしょう。
自社の商品やサービスに興味を持ってくれるユーザーを集めたいときなどに有効な広告です。
インストリーム広告(スキップ不可)
インストリーム広告(スキップ不可)は、先ほどのスキップ可能な広告と違い、「動画は広告の後に再生されます」というテロップが表示され、動画を最後までスキップできない広告です。「ノンスキッパブル広告」とも呼ばれています。この広告はモバイル端末とパソコンでのみ表示することができます。
具体的な動画の長さは、15秒・20秒から選ぶことができます。
スキップすることができないため、認知度は上がるかもしれませんが、ユーザーに強制的に広告を見せることになるためあまり印象がよくないという点がデメリットといえるでしょう。
バンパー広告
バンパー広告は、6秒以内のスキップができない広告です。
バンパー広告の課金方法だけインプレッション単価性(CPM)となっていて、広告が1000回表示されるたびに広告費が発生するものとなっています。
スキップ不可のインストリーム広告よりも再生時間が短いため、不快感は少ないでしょう。
しかし、動画自体が短いのでいかにインパクトのある広告動画を作成するかがカギとなります。
ディスカバリー広告
ディスカバリー広告とは、YouTubeでの検索結果画面の上部に表示されたり、関連動画の欄に表示される広告です。
自動的に表示されるインストリーム広告とは違い、ユーザーがクリックした場合のみ広告が再生される仕組みとなっています。なので、比較的購入見込みのあるユーザーが視聴するため、ネガティブな印象を与えにくく、一番コンバージョンに繋がりやすい広告といえるでしょう。
ディスカバリー広告は、広告がクリックされたら料金が発生するクリック課金型の広告となっています。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告とは、その名前からも想像できる通り、YouTube外のサイトやSNS、アプリといったYouTube広告の配信パートナー上の広告枠に配信されるモバイル専用の広告です。
つまり、YouTubeのユーザー以外にもアプローチが可能になるというわけです。
こちらは音声なしで動画再生が開始され、ユーザーが許可すると音声付きで視聴できる動画広告です。動画広告が2秒以上視聴された時に、料金が発生する視聴課金の広告となっています。
YouTube広告のメリットとデメリット
次にYouTube広告のメリットとデメリットを紹介していきます。
<メリット>
・広告配信のハードルが低い
YouTube広告は、フォーマットによっても異なりますがユーザーにスキップされたら料金は発生しないため、余計な費用を使わずに、自社の商品やサービスに興味があるユーザーに広告を出すことができます。また、あらかじめ1回再生された時の広告の料金を設定することができます。
・ターゲットを絞って配信することができる
ご存知の通りYouTubeのユーザー数は膨大です。そのため、自社のターゲットに広告を本当にみてもらえるのか不安な方もいるかと思います。
YouTube広告では年齢や性別・関心の高いキーワードなど様々な項目からターゲットを絞って配信することができます。
また、動画内にサイトへのリンクを表示することもできるので、自社サイトに直接ユーザーを誘導することも可能です。
そのためコンバージョンに繋がりやすいといえるでしょう。
・ユーザーに対してリマーケティングできる
YouTube広告では、リマーケティングも可能です。
リマーケティングとは、自社に興味のあるユーザーに対して自社の広告を表示させることができる機能です。
リマーケティングして、特定のユーザーに同じ広告を何度も見せることによって、認知度を高めることができます。
<デメリット>
・動画の制作コストがかかる
動画の制作にはコストがかかります。基本的に画像広告であれば数千円〜数万円で制作できますが、しっかりした動画を制作しようとすると数万円〜数十万円のコストがかかります。
しかも、YouTube広告は、動画のクオリティが低ければ逆効果になる可能性もあります。
また、せっかく動画制作にコストをかけてもスキップされてしまうということもあります。
・適切なターゲティングを行わないと逆効果
動画視聴の前に強制的に広告が配信されるので、ターゲティングをきちんと行わないとユーザーにマイナスな印象を与えてしまう可能性があります。
一度ユーザーにマイナスな印象を持たれてしまうと回復するのは大変なので、適切なターゲティングをするようにしましょう。
・審査に時間がかかる場合がある
YouTube広告は設定を終えると、 Google広告とYouTubeの二つの審査を受けなければいけません。この審査に数日かかる場合もあるので、前もって広告の配信準備を行うようにしましょう。
YouTube広告の種類と特徴のまとめ
いかがでしたでしょうか。
YouTubeで動画広告を出稿する際には、それぞれの広告の特徴を把握して、自社にあった動画広告を試してみてください。