「Facebook広告は種類が多すぎて、自社のキャンペーンに最適な物を選択できているのかがわからない」
「今実施している施策以外でも、自社の広告効果をさらに上げる方法があるのではないか」と感じている方も多いのではないでしょうか?
Facebook広告を利用している企業も多いので、最近では色々な目的にあった企業の成功事例が多く存在します。
そこで今回は、Facebook広告の目的別での活用事例をご紹介したいと思います。
そもそもFacebook広告について知りたいという方やFacebook広告の効果をあげたいという方はこちらの記事をご覧ください。
【目次】
ブランド認知度アップの事例
京都やまちや
京都やまちやは、国内外展開する健康食品ブランドです。
<目的>
香港での知名度を上げること、そしてオンラインでの売り上げを伸ばすこと
<広告の種類>
写真広告、動画広告、ストーリーズ広告
<掲載場所>
Facebookニュースフィード、Instagramストーリーズ
<施策>
25~60歳までの幅広いターゲットに対し、自社の健康食品の特徴を訴求する写真広告と動画広告を配信しました。また、ウェブサイト訪問者と商品購入者を対象にリターゲティング広告を配信、リーチの拡大を図るために販売戦略の変更などの施策が行われました。
<結果>
利用者が広告コンテンツを見た際の売上が45%増加
カートへの追加が2.8倍に増加
<成功の要因>
・複数の媒体で最適化した広告を配信できる「自動配置機能」を利用したこと
・オンラインとオフラインでの販売戦略を横断した一貫性のあるキャンペーンを行ったこと
リノベ不動産
リノベ不動産は、中古住宅の購入から豊富な選択肢のあるリノベーションまでを一気通貫で行ってくれる不動産会社です。
<目的>
「中古リノベーション」をターゲットユーザーに認知させ、関心のある潜在顧客にリーチすること
<広告の種類>
写真広告、動画広告
<掲載場所>
Facebookニュースフィード
<施策>
「物件購入からリノベーションまでワンストップで対応」と「自分らしい理想の住まいを実現するフルカスタマイズ」という競合との差別化部分を訴求するクリエイティブで、実際に手掛けたリノベーション住宅のビジュアルを活かす広告セットを作成しました。
<結果>
顧客獲得単価を50%削減
広告利用前と比較して問い合わせ件数85%向上
<成功の要因>
・「キャンペーン予算の最適化」機能を利用し元々配信していた広告アセットの最適化を行ったこと
・実際に手掛けたリノベーション住宅を広告クリエイティブに使用し、魅力を視覚的に訴えかけたこと
Felissimo(フェリシモ)
Felissiomoは、生活雑貨や美容商品など、多岐にわたる商品を自社オリジナル商品を中心にECサイトで販売する大手通販会社です。
<目的>
幅広いターゲット層への認知拡大、新規ユーザー獲得
<広告の種類>
ダイナミック広告
<掲載場所>
Facebookニュースフィード、Instagramフィード
<施策>
クリエイティブとして、顧客の関心が高いとされる実際に取り扱う商品画像をカルーセル形式で配信しました。また広告運用支援を行うフィードフォース社支援のもと、リマーケティング広告に加えてダイナミック広告の配信を採用することで複数の画像をターゲットユーザーに対して最適化し、広告効果向上を図りました。
<結果>
コンバージョン率65%向上
顧客獲得単価28%削減
<成功の要因>
・自社サービス内で集めたカスタムオーディエンス機能だけでなく、類似サービス内でのユーザーの行動を元に自動最適化される「ブロード設定」という機能によって、ターゲティング精度を高めたこと
・ダイナミック広告を利用して関心の高いユーザーに広告を配信したこと
Facebookのダイナミック広告についてはこちらの記事をご覧ください。
商品・サービス購入の事例
メルセデス・ベンツ日本
メルセデスベンツはドイツに本社をおく世界を代表する自動車会社です。
<目的>
「サーティファイドカー」と呼ばれる、メルセデス独自の基準をクリアした認定中古車の問合せを増加させるため。
<広告の種類>
自動車インベントリー広告、ダイナミック広告
<掲載場所>
facebookニュースフィード
<施策>
自社の認定中古車の閲覧データをもとにターゲティングし、「自動車インベントリー広告」で類似商品をおすすめしました。Facebookマーケティングパートナーであるトーチライト社のサービスを利用することで、フィード制作から広告配信へのリードタイム短縮、広告運用までを一貫で行いました。
<結果>
CTR25%増加
問合せ数16%増加
コンバージョン率3倍
(結果はいずれも広告導入以前との比較)
<成功の要因>
・自動車購入検討層に向けてアプローチするために、「自動車インベントリー広告」を活用したこと
→自動車インベントリー広告とは、車の情報(モデル、年式、カラーなど)が入ったカタログをアップロードすることで、広告ターゲットの関心の高い情報を在庫や価格情報を含めてリアルタイムで生成することができる広告です。ユーザーの閲覧データを元に類似種をレコメンドする機能や、エリア情報を加味して店舗に近いユーザーに広告を配信できる機能が特徴です。
マインドバレー
マインドバレーは、マレーシアで設立されたオンラインの学習などの教育関連プログラムを提供するIT企業です。
<目的>
教育に関心のある世界中のコミュニティと繋がり、リードを生成すること
<広告の種類>
facebookピクセル、類似オーディエンス、カスタムオーディエンス
<掲載場所>
Facebook、Instagram、Audience Network
<施策>
動画広告とオーディエンス機能を利用し、自社のイベントやオンラインコースに興味のあるユーザーにリーチしました。過去に開催されたMindvalleyのイベントの映像、世界的な講演者による講演、教育コンテンツ関連のイベントを使用した動画広告を配信しました。
<結果>
リードが60%増加
平均購入額21%向上
広告費の回収率が38%増加
(いずれも以前のキャンペーンと比較)
<成功の要因>
・顧客の持つ「価値観」を基準にカスタムオーディエンスと類似オーディエンスを作成したこと
→マインドバレーの持つ理念やビジョンに共感してくれるユーザーに対して広告を届けることで、そのユーザーたちの囲い込みを狙うためだと思われます。
・動画広告で過去のイベント映像、世界的に有名な講演者による講演を使用してクオリティが高く、サービスのイメージがつきやすいクリエイティブを作成したこと
ワールド・ファミリー株式会社
ディズニーの英語教材など、幼児向け英語教材を提供する企業です。
<目的>
新規顧客の獲得とブランド認知率の向上
<広告の種類>
写真広告、動画広告
<掲載場所>
Facebookニュースフィード
<施策>
ターゲット層である25~44歳の女性向けに、当選者がもらえる景品や教材の動画を写真・動画広告としてキャンペーンを作成しました。またキャンペーンに興味を示したユーザーにディズニー英語システムについてより知ってもらうため、キャンペーンページを作成し応募を促しました。
<結果>
ウェブサイトでの商品購入率が2.4倍に増加
ウェブサイト訪問率が19%向上
<成功の要因>
・Facebookマーケティングパートナー「デジタルガレージ」を利用したこと
・当選者に商品がもらえるキャンペーンを行い、ユーザーの興味を引いたこと
→最近ではTwitterでもよく見かけるプレゼント企画ですが、ユーザーにキャンペーンに参加するメリットを感じてもらいやすいため多くの企業が活用しています。
コンバージョン向上の事例
Apartment List
Apartment Listは、アメリカに本社をおく賃貸会社です。モバイルアプリやウェブサイトで各ユーザーにパーソナライズされた物件情報を掲載するサービスを提供しています。
<目的>
引越しを考えている人、つまり物件の借りを自社サイトへ誘導し登録者数を伸ばすこと
<広告の種類>
写真広告、Facebook Marketplace
<掲載場所>
Facebook
<施策>
実際に取り扱うマンションのキッチンの写真と「お引っ越しをお考えですか。次のお部屋探しのお手伝いをいたします」というメッセージをクリエイティブとして作成しました。 広告を見た人はApartment Listのウェブサイトに誘導され、そこで借りたい物件の条件を広さ・場所・設備に関する質問に応えることで登録が完了するという流れのキャンペーンです。
<結果>
・ウェブサイト一件あたりの登録コストを16%削減
・インプレッション単価を10%削減
・リーチ数が17.5%増加
<成功の要因>
・Facebook MarketPlaceを活用したこと
→Facebook Marketplaceとは、個人・企業間でfacebookに出品された商品を売買することができるプラットフォームです。この事例のように不動産業では空き部屋を商品として出品することで、新規顧客にリーチすることが可能です。2018年より日本でも利用することができます。
株式会社フジボウアパレル
フジボウアパレルは、スポーツインナーの企画・製造・販売するアパレル会社です。
<目的>
ABテストを活用することで広告パフォーマンスを最大化するクリエイティブを見つけること、そしてその後のクリエイティブ制作に生かせるインサイトを見出すこと
<広告の種類>
写真広告、動画広告
<掲載場所>
Facebook
<施策>
B.V.Dパワーアスリートメンズという商品キャンペーンで、25歳以上の男性向けに4種類の写真広告と動画広告で、吸収力やストレッチ性など異なる製品特徴を訴求するキャンペーンを行いました。
<結果>
・CVRが2.4倍に増加
・CPAを57%に改善
・動画広告の平均再生時間4秒
<成功の要因>
・クリエイティブごとで訴求するメッセージを分けたこと
→この事例では4種類の広告クリエイティブが作成され、それぞれ広告文や製品特徴など、訴求するポイントを変え、どのクリエイティブがより成果を出すことができるのかをテストしました。異なるクリエイティブを同時に検証することユーザーに刺さる広告の特徴が明確化され、CPA削減やコンバージョン率増加に貢献したそうです。
アントレ
アントレは、日本の独立・開業支援を行うプラットフォームです。独立・開業希望者を募集しているフランチャイズ、代理店、業務委託の情報を提供するほか、業界情報誌の発行や日本各地でのキャリアイベント開催も行っています。
<目的>
広告によってリードを獲得し、イベント参加者を増やすため
<広告の種類>
Messenger誘導広告
<掲載場所>
Facebookニュースフィード、Instagramフィード、Messenger
<施策>
1日セミナー「アントレアカデミー」の集客キャンペーンとしてMessenger誘導広告を利用しました。ユーザーが広告内の[メッセージを送信]をクリックするとMessengerが開き、チャットボットによる対応でイベントの情報やアントレアカデミーの詳細が送信されます。さらに、参加したいと送信したユーザーにはイベントの申し込みフォームが送信されるキャンペーンです。
<結果>
・顧客獲得単価を70%削減
・CVRが2.3倍に増加
・イベント参加フォームを送信するユーザーが53%増加
(以上は全てオンライン広告を利用した過去のキャンペーンとの比較)
<成功の要因>
・自動配置機能を利用したこと
・Messengerへとユーザーを誘導し双方向でのコミュニケーションを図ったこと
→広告をタップしたユーザーはMessengerへと誘導されます。そこからはChat botによるイベントの紹介やアントレアカデミーの情報などが送られてきて、最終的にはイベントへの登録に至ります。広告では伝えきれない情報もMessengerを活用することで、ユーザーに伝えることが可能です。また、Messengerではユーザーとコミュニケーションをとることが可能なため、より多くのインサイトを引き出せる可能性も高くなります。
Messenger広告の詳しい情報はこちらの記事をご覧ください。
Facebook広告の活用事例まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、Facebook広告の事例として広告キャンペーンに成功したものをご紹介しました。ほとんどの広告で共通しているのが、一朝一夕で十分な成果を出せるわけではないということです。効果を最大化するには分析と運用が欠かせないため、ある程度の時間やコストが必要になってきます。