動画市場が急成長している今、「会社のYouTubeでの宣伝に力を入れたいが、何をしたら良いか、わからない」「YouTubeを始めてみたはいいものの、全くチャンネル登録数や再生回数が伸びない」という悩みをお持ちの方も、多いのではないでしょうか。
今回はそんな悩みを解決する上で、とても重要な「VSEO」について、ポイントや事例を交えて紹介していきます。
VSEOとは?
VSEOとは、「動画サイトのSEO」(Video SEO)のことです。最大の動画サイト「YouTube」の検索結果で上位表示させるためのテクニックと言い換えても良いでしょう。
SEOとは、Search Engine Optimizationの頭文字を取ったもので 、「検索エンジン最適化」という意味です。Google や Yahoo! などの検索エンジンで、検索結果の上位の方に表示させるためのテクニックです。そこから、Video Search Engine Optimizationの頭文字を取ったVSEOという言葉が生まれ、動画サイトの検索結果の上位の方に表示させるテクニックのことを意味します。
世界最大の動画サイト「YouTube」は全世界のアクセス数ランキングで「Google」に次いで世界第2位のアクセス数を誇ります。つまり、YouTube の検索結果で上位表示されるということは、多くのユーザーにリーチできる可能性があるということです。
1位 Google.com (月間アクセス数604.9億)
2位 Youtube.com (月間アクセス数243.1億)
3位 Facebook.com (月間アクセス数199.8億)
4位 Baidu.com (月間アクセス数97.7億)
5位 Wikipedia.org (月間アクセス数46.9億)
6位 Twitter.com (月間アクセス数39.2億)
7位 Yahoo.com (月間アクセス数37.4億)
8位 pornhub.com (月間アクセス数33.6億)
9位 Instagram.com (月間アクセス数32.1億)
10位 xvideos.com (月間アクセス数31.9億)
(2019年6月時点)
また、Googleで検索した際、ホームページやブログだけでなく、YouTubeの動画も検索結果として表示されるため、通常のSEOの観点からも、YouTubeでのVSEO対策することは、とても重要です。
2019年時点で、国内のYouTubeのアクティブユーザーは6200万人以上と推定されています。うち40代が最も多く、男女比はおよそ半々です。
VSEO対策をするメリット
1.動画市場の急成長が見込める
まず、文章よりも、動画の方がユーザーの理解度を上げやすく、かつユーザーの記憶にも残りやすいため、マーケティングや宣伝に効果的です。そのため、今後は、これまで以上に動画市場が成長すると予測され、VSEO対策はとても重要になってくるでしょう。
2.動画は上位表示されやすい
Googleでは、アップデートなどにより検索結果で上位表示させることは、簡単ではありません。しかし、YouTubeのアルゴリズムはGoogleより厳密ではないため、上位表示を狙いやすくなっています。
3.VSEO対策をしている人や企業が少ない
現在、VSEO対策をしている人や企業はまだ少なく、今のうちからVSEO対策をすることで、上位表示を狙いやすくなります。
VSEO対策のポイント
VSEOでは「総再生時間」「視聴者維持率」「チャンネル登録者数」「SNSでのシェア率」を総合的に評価しており、「再生回数」よりも「総再生時間」のほうが重要視されています。
その上で、より視聴してもらえる、シェアしてもらえる動画を作成する際のポイントを明記します。
1.動画の目的を明確にすること
VSEO対策で大事になってくるのが、動画の目的を明確にすることです。もちろん動画の編集技術なども大事ですが、一番重要なのは「ユーザーに伝えたいことは何か」「動画を発信する目的は何か」を明確にすることです。あくまでも、内容を伝えるという主旨を忘れないようにしましょう。
2.キーワード選定
ユーザーの求めている情報を発信していく上で、キーワード選定は、VSEOにおいてもとても重要なことです。
ラッコキーワードなどのツールを使ってユーザーが本当に求めている情報とは何かを考えながら、キーワード選定をしてみてください。
3.タイトルにキーワードを入れる
動画にとって最も大事なタイトルにキーワードを入れることは、非常に大切です。上記で述べた、ツールを使ってキーワードを選定し、タイトルによく検索されるキーワードを入れてみましょう。
4.説明文、タグにキーワードを入れる
タイトルだけでなく、説明文や、タグもVSEOの対象となるので、キーワードを入れてみましょう。また説明文には、企業のホームページや他のSNSのアカウントなどの情報も加えるとよいでしょう。
5.動画内の最後にアクションを促す
動画の最後には、チャンネル登録や関連動画、企業のロゴやホームページへのリンクなどの情報を入れ、ユーザーの行動を促しましょう。
YouTube動画で外部リンクを入れるためには、収益化を有効にしなければなりません。収益化を有効にするためには、「YouTubeパートナープログラムに同意」「AdSenseの連携」に加えて審査を受ける必要があります。その審査を受けるには、12ヶ月の総再生時間4,000時間、チャンネル登録者数1,000人以上という条件があります。そのため、 YouTube初心者の方が外部リンクを入れることは難しいため、最初は説明文などに企業の情報などを入れてみましょう。
VSEOの成功事例
1. YAMAHA「ぷりんと楽譜チャンネル」
YouTubeチャンネルのVSEO成功例として、YAMAHAの「ぷりんと楽譜チャンネル」が挙げられます。
このチャンネルは、自社の商品である楽譜を楽器で演奏し、概要欄からそのまま販売ページに飛ぶことができます。このように概要欄などに販売ページを貼ることで、ユーザーの動画視聴後の行動を促すことができ、販売促進に効果的です。
YAMAHAのYouTubeチャンネル「ぷりんと楽譜チャンネル」:https://www.youtube.com/user/PRINTGAKUFU/featured
2.GoPro
海外のYouTubeチャンネル成功例としては「GoPro」のYouTubeチャンネルが挙げられます。
このYouTubeチャンネルでは自社の商品であるGoProで、実際に撮影した映像をユーザーに発信することで、ユーザーの購入意欲を増加させるという狙いがあります。
また総額100万ドルの賞金を提示した、キャンペーンを開催するなど、ユーザーに魅力的な内容を発信しているため、販売促進に効果的だったと考えられます。
GoProのYouTubeチャンネル:
https://www.youtube.com/user/GoProCamera/featured
VSEOまとめ
いかがでしたでしょうか。
VSEOで最も大事なことは「ユーザーの立場にたって考え、ユーザーが本当に求めている情報を発信すること」です。これはSEOにおいても共通しています。
今後も動画市場の成長率は伸び続けることが予想されるため、VSEO対策をすることは、競合との差別化につながり、とても大切になってくるのではないでしょうか。