日々進化し続けるデジタルマーケティング業界。その成長速度は桁外れであり、精通していない方にとっては最新の情報を理解することで手一杯ですよね。
そんなデジタルマーケティング用語で「フリークエンシーキャップ」というのをご存知ですか?「フリークエンシー」という言葉の意味は「頻度」。今回は「フリークエンシーキャップ」とは何かについて基礎からご説明させていただきます。
リーチとフリークエンシー
広告を出すことにおいて重要視しなければならない考え方の中に「リーチ」と「フリークエンシー」というものがあります。
直訳すると、
・リーチ = 到達
・フリークエンシー = 頻度
ですが、
マーケティングでの意味は前者が「その広告を何人の人が見たか」で、後者が「1人の人がどれだけの回数見たか」といった意味になります。
この考えはデジタル広告だけではなくテレビCMといったありとあらゆる広告に共通します。
「リーチはあまり多くなくていいから同じ人に複数回見てほしい」
「一人一人の表示回数は少なくていいから多くの人に見てもらいたい」
といったような作戦をたてているのです。
それでは本題のフリークエンシーキャップとは一体どういったものなのでしょうか?
キャップは「蓋」だから、、、頻度の蓋?この言葉だけじゃサッパリですよね。次にその意味を説明させていただきます。
フリークエンシーキャップとは?
みなさんも一度は「この広告何回も見る、、、鬱陶しいなあ!」といった感情を抱いたことがあると思います。敢えて何回もその人に見せることで記憶に定着させることを狙っている、といった作戦の広告もありますが多くの場合、広告主側にとってネガティブな効果しか生みません。それでその広告のサービスを不快に思われたら本末転倒ですからね。何度も何度も表示させてしまうということは「フリークエンシーが高すぎる」のです。
そこで広告業界の人は思うのです。
このフリークエンシーに制限をかけたい、、、
フリークエンシーに蓋をしたい、、、
フリークエンシーにキャップをしたい、、、
それを指し示すキーワードこそ「フリークエンシーキャップ」です!
フリークエンシーの重要性
例えばTVCM。フリークエンシーを知ることが出来ればその世帯に何回そのCMが流れたかを知ることができます。10%の世帯に10回CMが流れた、20%の世帯に5回CMが流れた。どちらもGRPは100です。
GRPというのは「一度でもCMが流れた世帯の割合 × その世帯に流れたCMの回数」です。この値は同じですが前者は後者に比べて狭い範囲でしか流れていません。ターゲットにしている層に視聴されなければ意味がありませんのでフリークエンシーを理解し、活用することは非常に大切なのです。
フリークエンシーキャップの指定方法
- 制限の種類
制限のかけ方は様々です。代表的なものに「期間」「回数」の設定といったものがあります。例として、
「1ユーザーに2週間で3回見せる」
この「2週間」が期間で「3回」が回数です。これらの値を変更することにより、ターゲットに狙った広告を最適な頻度で届けることが可能となります。いま例で示した2つは代表的なものです。これら以外にも細かく設定できる場合もあります。
- 制限をかけるのはユーザー単位
先述したユーザーとは誰を指すの?そう思いますよね。インターネット上のユーザーというのは「Cookie(クッキー)」を意味していることが多いです。簡単に説明します。Cookieというのはブラウザ単位で取得します。
例えば、
花子さんという女性はスマホとPCを持っていたとします。この場合Cookieは2つです。Cookie単位で制限をかけた場合「2週間で3回見せる」というのは3回×2つのブラウザ=6回となります。そのため花子さんは最大で6回みることになります。 - 制限回数はよく考えて
あなたは最近見た広告の中で一体いくつ覚えていますか?一般的に広告を認知してもらうための回数は「3回」と言われています。毎日何十何百と目にする広告において認知してもらうことは非常に大変だということは言うまでもありません。先ほども述べましたが、1回ではすぐに忘れられてしまうし、回数が多すぎると逆効果になってしまうためこの回数制限というのは慎重に設定しなければいけません。
フリークエンシーキャップをかける場合はこのようなことを考慮した上でかけることをおススメします。
フリークエンシーキャップのまとめ
人に記憶してもらい尚且不快にさせない最適な回数は「3~5回」と言われています。あなたの広告はターゲットを惹きつけていますか?広告配信の際に参考にしてみてください。