【今さら聞けない】オウンドメディアの特徴や役割

今さら聞けないオウンドメディアの特徴や役割

「オウンドメディア」という言葉を、マーケティング担当者や編集者・ライターなど直接関わりがない方でも耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか?

コンテンツマーケティングやインバウンドマーケティングが注目される中、オウンドメディアの重要性はますます高まっており、近年では多くの企業が運用しています。

しかし、オウンドメディアは闇雲に記事を書いて情報を発信すればいいというものでもありません。きちんと特徴や役割を理解して目的に合った運営を行う必要があります。

今回は、今さら聞けない、オウンドメディアについて詳しくご説明したいと思います。

オウンドメディア(Owned Media)とは?

「オウンドメディア(Owned Media)」とは、企業などが自社で保有している(Owned)情報発信のための媒体(Media)のことを意味します。
オウンドメディアの定義としては「ブログ」や「Webマガジン」のことを指すことが多いですが、広義ではWebサイト、広報誌、冊子などもオウンドメディアに含まれます。

ちなみに、オウンドメディアと対比する形で、ペイドメディア(Paid media)やアーンドメディア(Earned media)があります。

ペイドメディアは、記事広告やネイティブ広告など、支払いを伴い費用対効果を重視するメディアであり、アーンドメディア(Earned media)はSNSのように、信用や評判の獲得を目的とするメディアです。

オウンドメディアとは

引用:https://co-lab.contents.ne.jp/20181003-1267

この3つのメディアは、それぞれが別の目的を持つメディアでありつつも、オウンドメディア施策において、一般的には、オウンドメディア(ブログやWebマガジン)を企業が発信する情報のハブとして活用し、ブログの内容をアーンドメディア(SNSなどに投稿)を活用してファンの間での自然な口コミを狙ったり、外部のペイドメディア(ネイティブ広告など)を活用したりして、新規ユーザーの獲得を図っており、コンテンツの発信者、拡散者、仲介者という関係が成り立っています。

オウンドメディアの特徴

オウンドメディアにはメリットとデメリットがあります。

メリット

  • 見込み顧客を獲得できる
    オウンドメディアは、ユーザーと直接コミュニケーションを取る場として機能するため、Webマガジンやブログ内の記事を通して接触することによって、あるいは有益な情報をもたらすことで、ユーザーとの間に信頼関係を築いていき、最終的には顧客へとステップアップしてもらうことが可能です。

    広告と違って、見込み顧客となり得るユーザーが、たまたま気になって読んだ記事が自社のオウンドメディアの記事であった場合、自然な形で認知してもらうことができます。さらに、記事を気に入ってもらえれば、サイト内を回遊して他の記事も読んでもらうことでユーザーの育成にもつながり、より顧客へのステップアップがスムーズになります。

    マーケティングオートメーションにおけるリードナーチャリングにとって有効と言えるでしょう。

    マーケティングオートメーションとは?

    2018.12.02
  • コストを抑えることができる
    継続的に広告を掲載するとコストが発生し続けます。一方、オウンドメディアの場合、作成したコンテンツは蓄積されていき、半永久的に集客や販売促進に効果を発揮し、オウンドメディア自体が自社の財産になります。また、コンテンツの作成にかける労力や更新頻度は自社でコントロールすることができるので、コストを調整しやすいところもメリットです。

デメリット

  • すぐに効果が出ない
    広告などは比較的すぐに効果を得ることができますが、オウンドメディアの場合、すぐに効果を感じることはできません。Webマガジンやブログで情報発信を開始して少なくとも3ヶ月〜半年はPV数の伸び悩みを経験することになります。徐々に効果を感じられるようになりますが、継続するのはそれなりに大変で覚悟も必要です。

オウンドメディアの役割

次に、オウンドメディアの役割を見ていきます。

オウンドメディアの役割は大きく分けて、集客、ブランディング、売上向上の3つです。

まず、集客ですが継続的に情報を発信することで、幅広くユーザーと接触することができます。広告等では接触することが不可能なユーザーにもアプローチすることが可能になります。

次に、ブランディングですが、コンテンツを通じて企業の考えや想いを伝えることができるので企業への「共感」や企業理解が期待できます。オウンドメディアで公開した内容をSNSやメールマガジンでも配信することでユーザーとのコミュニケーションが活発になり、より一層ユーザーの「ファン化」を進めることもできます。

最後に、売上向上。流入は得られていてもコンバージョンに上手く繋げられていないという場合には、オウンドメディアがコンバージョンの後押しという役割も担います。例えば、オウンドメディア内でインタビュー記事や体験談などを公開することで、実際のサービスの利用イメージを沸かせることができ、コンバージョンにも繋げやすくなります。

オウンドメディア運営のポイント

最後に、オウンドメディア運営のポイントをご紹介します。

ポイントは5つです。

・誰のためのコンテンツなのか

・コンテンツに一貫性があるか

・分析を基にして運用できているか

・CTA(Call to Action)は明確か

・回遊しやすい仕組みになっているか

  • 誰のためのコンテンツなのか
    コンテンツを実際に作成する前に、誰のためのコンテンツか明確にする必要があります。いわゆるペルソナの設計になります。「年齢、職業、生活スタイル、情報収集の仕方・・・」など、できるだけ細かく設計することで誰のためのコンテンツなのかがはっきりします。

  • コンテンツに一貫性があるか
    誰のためのコンテンツなのかにも関係してきますが、コンテンツに一貫性がなく何のメディアか分らないと、ユーザーが定着しないだけでなく、そのメディアのSEO効果も下がります。

    誰のためのコンテンツなのを明確にした後は、コンテンツに一貫性を持たせて、PV数だけにとらわれず、本当に価値ある情報を発信していくことも大事です。

  • 分析を基にして運用できているか
    オウンドメディアは、様々なタイミングで分析が必要です。例えば、キーワード選定をする際にも、どのキーワードなら検索数が多いのか、競合はどういったキーワードで流入しているかの分析が必要ですし、記事をアップして行く中で、どんな記事がユーザーに読まれるのか、どんなタイトルが引きが良いのかなど、常に分析しながらPDCAを回さなければなりません。
  • CTA(Call to Action)は明確か
    目的は各メディアによって変わってきますが、その多くは下記になります。
    ・お問い合わせ
    ・資料請求
    ・別ページ(ランディングページなど)への誘導
    ・会員登録
    ただユーザーを集めるだけではなく、オウンドメディアの役割を明確に持ち、そのゴールへ導くための設計も大事です。もしお問い合わせがゴールであるならば、問い合わせしやすいページ設計にすることも大切です。

  • 回遊しやすい仕組みになっているか
    前述しましたが、オウンドメディアにはユーザーを育成するという面もあります。回遊しやすい仕組みとして、関連記事を記事の途中や最後に挿入する、カテゴリー分けやタグ分けをきちんとするといったテクニックを使って、たくさんの記事に触れてもらえるようにしましょう。

オウンドメディアのまとめ

オウンドメディアという言葉は知っていたけど、意外と奥が深い!と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

オウンドメディアを運営されている方、これから検討される方はぜひ、参考にしてみてくださいね。