インターネット広告には様々な種類があります。
そのため、広告運用初心者の方が未経験からいきなり運用することになっても、何から始めたらいいかよくわからないのは当然だと思います。また、経験者の方でも全てを理解できているかと言われれば自信がないと言う方も少なくないと思います。
その中で、「リスティング広告」という言葉を一度は聞いたことがあるかと思います。リスティング広告は、少額から始められるので費用対効果も最適化しやすい広告です。
そこで今回は、リスティング広告についてからその費用や運用方法まで詳しく説明していきたいと思います。
リスティング広告(検索連動型広告)とは?
リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに連動して検索結果に表示される広告です。検索連動型広告とも呼ばれ、ユーザーがクリックするごとに課金されるシステムなので、費用対効果を最適化しやすい広告とされています。
また、上記画像のように、ユーザーが検索したキーワードと関連性の高い商品やサービスが表示されるため、SNS広告やディスプレイ広告などの他ネット広告と比べてCVRが高いのも特徴の一つです。
リスティング広告の特徴
リスティング広告の主な特徴は以下の3点です。
- 購入意欲の高いユーザーに訴求できる
リスティング広告は、ユーザーが検索したワードに合わせて広告を表示できるため、ニーズのある購買意欲の高いユーザーにピンポイントで訴求することができます。そのため、キーワードの設定がうまくいけば費用対効果を最大化することも可能です。
- 低予算から始めることができる
リスティング広告は、ユーザーが広告をクリックごとに料金が発生する仕組みとなっています。この課金形態から「PPC広告(Pay Per Click)」とも呼ばれています。広告の掲載枠を購入するバナー広告のように、広告が表示されただけでは費用が発生しません。そのため、費用対効果を考慮した運用がしやすいです。
- 運用に知識が必要で、手間がかかる
リスティング広告は、入札方法やSEOなど覚えなくてはならない知識も多いため、勉強をする必要があり、手間がかかります。また、運用型広告なので改善するためにも色々な知識が必要なので、代理店に運用を任せる企業も少なくありません。
リスティング広告とディスプレイ広告の違い
リスティング広告と混同されやすいのがディスプレイ広告です。以下では両者の違いを説明します。
リスティング広告とディスプレイ広告の最も大きな違いは、広告の掲載方法にあります。リスティング広告がユーザーの検索キーワードに連動して表示される広告であるのに対し、ディスプレイ広告は、ブログやニュースサイトなどの広告掲載欄に表示される広告になります。
また、リスティング広告は購入意欲の高いユーザーにアプローチすることが目的ですが、ディスプレイ広告はまだ課題に気づいていない潜在ユーザーにアプローチして、自社の商品やサービスの認知拡大を目的とすることが多いです。
それぞれ自社の広告出稿の目的によって、出稿すべき広告が違うので、もう一度出稿する前にどの広告が目的と合っているのか考えてみてください。
リスティング広告の費用
続いて、料金が発生するまでの仕組みと予算の相場について説明します。
- リスティング広告の費用
リスティング広告の費用は「クリック数」と「クリック単価」によって決定されます。
リスティング広告の費用 = クリック数 × クリック単価上記でもご説明したように、リスティング広告は、広告が掲載されるだけでは料金は発生せず、クリックされるごとに料金が発生する仕組みになっています。そしてキーワードごとに単価が決まっており、それをもとに入札していくオークション形式となっています。
- リスティング広告の予算の相場
業種や商品によってキーワード単価は変化し、どの規模で配信するかによって予算は大幅に変化します。そこで、Googleの提供するキーワードプランナーから自分が入札したいキーワードの単価と検索ボリュームを調べてみましょう。上記画像のように、検索ボリューム、クリック数、表示回数、費用を把握することができます。 - リスティング広告の予算の立て方
リスティング広告の予算の立て方は大まかに2つあります。それが以下でそれぞれ解説します。 1.成果目標から算出する
1つ目が、成果目標から算出する方法です。CPA(顧客獲得単価)と目標獲得数が決まっていれば以下のように出すことができます。
リスティング広告の費用 = CPA × コンバージョン数例えば一人当たり15,000円で200件のコンバージョンを目標とする場合、
15,000円 × 200人 = 300,000円
と算出することができます。 2.クリック単価の相場から決める
2つ目が、クリック単価の相場から決める方法です。クリック単価とクリック数をもとに考えると以下のような式になります。リスティング広告の費用 = クリック単価 × クリック数例えば、平均のクリック単価が200円のキーワードで1000件のクリック数を獲得したい場合、
200円 × 1000クリック = 200,000円
と算出することができます。
リスティング広告を運用するコツ
最後に、リスティング広告を効果的に運用するためのポイントを4つご紹介します。
- キーワードごとに単価の調整をする
運用を開始して初めのうちは、効果検証をするためにもキーワードごとの単価を均等にしてもいいでしょう。しかし、運用を進めていく中でクリック数は稼げているがコンバージョンに繋がらないキーワード、クリック数は少ないがコンバージョンを獲得できているキーワードなど、キーワードによって効果のばらつきが出てきます。
効果の低いキーワードは外していったり、入札単価を下げるなどして、費用対効果を最適化していきましょう。
- リマーケティング広告の使用
リマーケティング広告とは、一度サイトを訪れた人に対してもう一度広告を配信する広告です。リマーケティング広告と組み合わせることでクリック単価を安くできたり、より高いCVRを見込めたりします。
リマーケティング広告についてはこちらの記事をご覧ください。
- 除外キーワードの設定
リスティング広告を運用していく中で、効果検証などを通して「このキーワードで検索した人は顧客としての見込みは低いから広告を表示したくない」という特徴が分かるようになります。
例えば、高級車を売りたい下請け会社がリスティング広告を運用する場合、「安い」「激安」「中古車」などのキーワードは本来表示させたいユーザーに表示される期待は少ないです。ほかにも「高級車とは」といったような「~とは」という検索ワードも見込みが薄いので省くべきです。
このように、除外キーワードを設定することで、見込みのないユーザーには広告を流さないようにすることもCVRを上げるうえで大切になってきます。
- 品質スコア(品質インデックス)を上げる
掲載順位の高い広告からユーザーの目に留まるため、広告の掲載順位を上げることは効果を高める上で非常に重要です。
そこで、品質スコアをチェックするようにしましょう。品質スコアとは「CTR」「広告と検索語句の関連性」「LPの利便性」の3つの要素によって評価される広告の質を表す指標です。品質スコアが高いほど掲載順位を上げることができるため、自分の作成した広告がユーザーにとって魅力的な広告なのか客観的に確かめることができます。
リスティング広告のまとめ
いかがだったでしょうか?
リスティング広告も実際に運用してみると奥が深く、成果を出すためにはそれなりの知識や運用方法、注意点を理解しなければなりません。
また、自社の広告出稿の目的によって出稿すべき広告の種類も変わってくるので、とても難しいかと思います。
会社にとっての最適な広告やその運用の方法を模索してみてください。