グロースハック(Growth hacking)とは?その特徴と事例を紹介

皆さんは「グロースハック」という言葉を知っていますか?

「聞いたことあるけど、何かよく分からない」、「マーケティングと結局何が違うの?」という方のために、今日はグロースハックについて一から分かりやすく説明していきます。

グロースハックとは?

グロースハック(Growth hacking)とは、ユーザーから得た製品やサービスについてのデータを分析し、できるだけ費用をかけずに改善してマーケティングの課題を解決していく手法です。

アクセス数や売り上げを増やすだけでなく、商品やサービスの開発にも関与して企業の在り方そのものを成長させることも指しています。近年出てきた概念ではありますが、Webマーケティングの世界では、グロースハックを専門に行う「グロースハッカー」の存在が重要視されています。

グロースハックと従来のマーケティングの違い

従来のWebマーケティングではA/Bテストユーザーテストなどが行われてきました。これらにはサービス完成後のPRやマーケティングという意味合いが強くありました。

一方、グロースハックは常にサービス・商品について分析し、仮説と検証、改善を繰り返し、サービスの向上を図ったり、ユーザーが拡散するような仕組みを作ります。これが従来のインターネットマーケティングと大きく異なる点です。

実際にこれを行うためには、インターネットマーケティングのノウハウ持っているだけでなく、商品やサービスによってはエンジニア、デザイナーやライター、プロデューサーなどといった要素も兼ね備えていることが必要となります。

グロースハッカー

引用:https://skillhub.jp/blogs/71

従来のマーケティングでは、広告を出稿したり、SEOやアクセス解析を行ったりします。グロースハックでもこれらのことに加え、「サービスに成長・拡散の仕組み」を入れることを行います。

グロースハックにおけるフレームワーク

グロースハックにおけるフレームワークとは、グロースハックを成功に導くためによく使われるツールのことで、中でも有名なのが「AARRR(アー)」と呼ばれるものです。

AARRRは別名「スタートアップ・メトリクスモデル」と呼ばれ、名前の通りスタートアップ企業を成長させるために考え出されたグロースハックにおけるフレームワークです。フレームワークを使うことで、客観的で合理的なグロースハックを行うことが可能になります。

AARRRは米国の500Startupsというベンチャー企業のデイブ・マクルーア氏が提唱しました。新規ユーザーの獲得からそのユーザーが収益に貢献するに至るまでの成長サイクルを体系化したもので、ユーザーの成長を促進することが事業の成長につなげられるという考えのもと構築されました。

AARRRの名称はサービスの各成長段階を表すAcquisition、Activation、Retention、Referral、Revenueの頭文字で Acquisition(=ユーザー獲得)、Activation(=ユーザー活性化)、Retention(=ユーザーの継続利用)、Referral(=外部への紹介)、Revenue(=収益)の略です。

AARRR

引用:https://note.mu/kajiken0630/n/n90ad20b31f65

Acquisition、Referralがユーザーの量、Activation、Retentionがユーザーの質に寄与する成長指標になっています。その中で重要な部分をKGI(施策のゴールになる評価指標)として定めて、それをモニタリングする指標をKPI(施策の中間評価指標)として設定して課題を解消していきます。各段階ごとにKPIを設定し、分析・モニタリングを行えるので計画的な製品・サービスの成長戦略を立てることができます。グロースハックとは商品・サービス改善に関するいわゆるPDCAサイクルを高速に回し続けることと言い換えることもできます。

KGI(Key Goal Indicator)とは?KPI との違いとは?

2018.12.06
PDCA

引用:https://mc-inc.jp/growth-hack/

グロースハックの成功事例

Facebook、Twitter、Instagramはいずれもグロースハックを上手く行った結果、ここまで強力なSNSになったと言われています。実際にグロースハックの成功事例を見てみましょう。

Twitter(ツイッター)

Twitterも初期にはユーザーがなかなか定着しませんでした。そこで、データ分析を行った結果ユーザー登録をした当日に5~10人を自らフォローしたユーザーは定着率が高いことが分かりました。そこで、新規ユーザーに登録直後そのままフォローするアカウントの候補を提供する「おすすめユーザー」リストをスタートしました。さらにウェブサイトの左端にはフォロー候補のユーザーを常に表示するように改良が行われました。これにより、Twitterを楽しむためにはフォローすることが重要であることをユーザーに理解させることにも成功し、ユーザー定着率は飛躍的に向上しました。

Dropbox(ドロップボックス)

次は、3億人以上のユーザー数を持つクラウドストレージサービスのDropboxです。Dropboxを友達に紹介すると、最大で16GBの容量を無料で獲得することができるというインセンティブを与えて、知り合いからの招待で新規ユーザーを増やし続けています。この施策によってDropboxの登録者数は60%増加という結果を出しています。登録フローやSNS連携、ウェブサイト全てにおいてシンプルで使いやすいのもグロースハックによるものです。

Airbnb

グロースハック 事例 airbnb

次に、世界中の宿泊施設・民泊を貸し出す人とそれを必要としている人のマッチングサービスであるairbnbです。
サービス開始当初は、利用者が増えず、なかなか定着しませんでした。
そこでCraigslist(クレイグスリスト)という有名なコミュニティサイトと連携しました。
提携とは、Craigslistに投稿すると自動的にairbnbにも投稿されるような仕組み作りをしたということです。それによってユーザー数の獲得に成功しました。

グロースハックのまとめ

2010年に誕生した新しい概念であるグロースハックですが、すでにマーケターとエンジニアの両方の要素を兼ね備えるグロースハッカーはWebマーケティングの世界では必要とされる人材となっています。これまでにFacebook、Twitterなどをはじめとする多くの企業が活用し、急成長を遂げました。商品やサービス自体はもちろんのこと、さらにはそれを提供する企業の成長にこれからも大きく貢献していくでしょう。