みなさんこんにちは。広告運用の自動化サービス ROBOMA(ロボマ)の運営チームです。
今回は、ネットショップ運営者の方必見、今後成長が期待されるAmazon広告についてご紹介します。
【目次】
Amazon広告とは?
数億種類の品揃えを誇る、日本最大級の総合オンラインストアであり、ビデオオンデマンドやミュージックなど日常生活に欠かせない様々なサービスを提供するAmazonが運営する広告です。
Amazonに商品カタログを登録しても、すぐにアクセスを集めることができない場合があります。そんな時に役立つのがAmazon広告です。出品者がAmazonに対して広告費を支払うことで、流入機会の大きい検索結果上位に表示させることができる効果が得られます。また、出品者でなくてもAmazonに広告出稿をする事ができますので、今後広告主にとってますます重要性が高まってくるでしょう。
Amazonのメディアパワー
Amazonは「商品購入」を目的としたユーザーが多く、楽天と並んで国内トップクラスのショッピングサイトです。モバイルだけでも月間4,000万人近いユニークビジターがいます。
デスクトップでは男性比率が圧倒的に高く、モバイルでは女性比率が高いのが特徴です。
また世代別に見ると、デスクトップでは中高年層の比率が高いのに対して、モバイルでは幅広い年齢のユーザーが使っているのが特徴です。
他の広告媒体との違いとは
ネット広告は今までFacebookとGoogleの2強と言われてきました。
しかし、最近ではAmazonを加えた3強に変化しつつあると言われています。
事実、デジタル広告のシェアの比較の変化の割合と予測なのですが、この10年弱でAmazon広告が10%以上シェアを伸ばすと予測されています。
それでは、今急速に成長しているAmazon広告と他の2つの広告媒体との違いはなんなのでしょうか。
これには、各プラットフォームの強みが関係しているのではないかと考えられています。
Googleの強みとして、知りたい情報を得ることができることが挙げられます。
逆に言えば、Googleは人が検索する際のキーワードや行動データをたくさん持っているわけですから、よりターゲットに合った広告を出稿することが可能です。
Facebookの強みとして、Facebookのアカウントには、その人の実名や出身、誕生日などパーソナルな情報が多く登録されているためターゲティングの制度が高く、その人の興味関心に合った広告を出稿することが可能です。
Amazon広告の強みとして、ユーザーの購買意識の高さがあります。Amazonを訪れるほとんどのユーザーは何か商品を購入する目的で訪れます。その商品が気になっているユーザーのところに同じ種類の商品広告を出稿することができます。だからこそ、コンバージョンに一番繋がりやすい広告がAmazon広告とも言われています。
Amazon広告の種類とは?
Amazon広告は、これまでの純広告である Amazon Media Group (AMG) と運用型広告である Amazon Marketing Service (AMS) と Amazon Advertising Platform (AAP) が全て統合されて、”Amazon Advertising”という名前になりました。
その中で、
①スポンサープロダクト広告
②スポンサーブランド広告
③スポンサーディスプレイ広告
④ストア
⑤ディスプレイ広告
⑥動画広告
⑦カスタム広告
⑧Amazon DSP
の8種類に分類されています。
①スポンサープロダクト広告
スポンサープロダクトは広告のように感じさせない見た目となっており、出品する商品に類似した商品を検索しているユーザーに向けて出稿するので、ユーザーがクリックしやすく、費用対効果が高いという特徴があります。売り上げを伸ばしたいという方はこの広告を使ってみると良いでしょう。
②スポンサーブランド広告
スポンサーブランド広告は、検索結果に表示され最大3つの商品に焦点を当てた、ブランドロゴとカスタマイズ可能な見出しを備えた広告です。ブランドの認知度の向上と自社のブランドページへ誘導することができるので、商品やブランドの認知度をあげたい方はこちらの広告を使ってみると良いでしょう。
③スポンサーディスプレイ広告
スポンサーディスプレイ広告は、商品の詳細ページに表示される広告です。オーディエンスと予算などを設定してしまえば、クリエイティブは自動生成してくれるので、最小限の労力で最大限の効果を発揮することができる広告です。競合他社の商品から自社商品への流入も期待できます。あまり広告の出稿に労力をかけていられない方はこちらの広告を使ってみると良いでしょう。
④ストア
ストアは、広告主のブランド専用の複数ページにわたるウェブサイトを無料で作成することができます。
自社のブランドストーリーを共有したり、サイトデザインもカスタマイズすることができるので、ユーザーへのブランディングに繋がります。自社のブランディングを壊さずに広告を出稿したい方はこちらを使用してみると良いでしょう。
⑤ディスプレイ広告・動画広告
これまで、Amazon Media Group (AMG)と呼ばれていた広告です。「ディスプレイ広告」および「動画広告」はAmazonサイト内での表示となり、時期と掲載場所、および掲載料を特定した上でAmazon内での「商品(サービス)告知」が可能です。基本はimp課金(固定)です。
Amazonでは下図で示した場所に、広告バナーを掲載することができます。
ターゲティングの種類
Amazonサイト内の広告では、以下のような4種類のターゲティングが可能です。
- ライフスタイルターゲティング
…閲覧・購買履歴をもとに想定されるライフスタイルを持つカスタマーに配信
- ホットカスタマーマーケティング
…商品に対する直近の興味関心に基づき配信
- エリアターゲティング
…47都道府県に配信
- デモグラフィックターゲティング
…年齢・性別・世帯年収・職業・未既婚など特定の属性のカスタマーに配信
- アドバタイザー・オーディエンス
…広告主所有のメールアドレスのリストを匿名化しAmazonユーザーと照合して作成したセグメントに配信
- ニューカスタマーターゲティング
…90日以内にAmazonで初めて購入したカスタマーに配信
- 商品カテゴリ
…検索結果ページもしくは商品詳細ページの指定カテゴリに配信
(実施可能メニューは検索結果ページ・商品詳細ページの各メニューのみ)
こうして見てみると、購買履歴を元にして、かなり細かいレベルでのターゲットが可能だということが分かります。
ディスプレイ広告に関しては、最低出稿金額が150万円~と少し高額です。
⑥カスタム広告
カスタム広告は、デジタル広告に加えてライブペイントなど、新しい広告形態を導入しているのが特徴です。革新的な体験を提供することで、ユーザーの関心を高めることができます。
⑦Amazon DSP
Amazon DSPは、Amazonサイト内のみではなくAmazon外の提携ネットワーク面にも配信が可能です。RTB によるアドエクスチェンジや SSP から広告在庫を確保しているほか媒体社との直接取引も含めて、日本全体で月間6,500万人ほどのリーチがあります。基本はimp課金です。
広告主は、大きく2種類に分かれます。P&G やコカコーラに代表される「Amazonサイトで商品を販売している広告主」と、自動車メーカー、金融サービス、航空会社などの「Amazonサイトで商品を販売していない広告主」です。
Amazon広告の始め方とは?
Amazon広告の出稿方法についてご紹介します。
今回は代表的な広告である、以下の3つの広告の始め方をご紹介します。
- スポンサープロダクト広告/スポンサーブランド広告
- スポンサーディスプレイ広告
- ストア
・スポンサープロダクト広告/スポンサーブランド広告
まず前提として、広告主がAmazonで商品を出品している必要があります。
大口出品者、ベンダー、代理店、および卸売業者が広告を掲載可能です。
上から順に説明していきます。
1.広告主がアカウントを持っている場合
○セラーセントラルの出品用アカウントがある
そもそもセラーセントラルとは、Amazonで商品を直接販売する業者向けのアカウントのことです。
セラーセントラルは、自社の商品を分析したい場合や、利益率を重視する場合に選ぶべき手法です。
○ベンダーセントラルのアカウントを持っている
ベンダーセントラルとは、Amazonに商品販売を一任することを言います。
ベンダーセントラルは、利益よりも商品の売り数を狙う場合や、認知度のアップなどを狙いたい際に選ぶべき手法です。
○アドバンテージアカウントを持っている
アドバンテージアカウントとは、前にe託販売サービス
この3つのどれかを満たしている場合はすぐに広告を始めることができます。
新たに広告主としてアカウントを作成したいという方はこちらのページをご覧ください。
登録するには、月額4900円+販売手数料で簡単に登録することができます。
https://services.amazon.co.jp/?registrationStatus=NEW&returnTo=%2Fclicks%2Fregistration%2Fsponsoredproducts%2F%3Fref_%3Da20m_jp_rgstr_sc
2.広告主以外が代理で運用する場合
○代理店または卸売業者を仲介するメーカー
広告用のアカウントを作成する必要があります。
・まず、Amazonのアカウントでログインします。
・ログインすると、次のような画面が出てくるので、必要事項を記入します。
これで取引会社からの承認やAmazonのアカウント審査などが完了後にアカウントが開設されます。
・スポンサーディスプレイ広告
こちらのスポンサーディスプレイ広告も広告主がAmazonで商品を出品していることが前提となります。
しかし、すでに以下のような広告を掲載している場合は、そのアカウントでサインインすることができます。
それ以降はスポンサープロダクト広告/スポンサーブランド広告と同じなので上を参考にしてみてください。
・ストア
ストアは、Amazonブランド登録に登録し、ベンダーを招待した出品者が利用することができます。
ストアを作成するためにAmazonで広告を掲載する必要はありません。ブランド登録しているアカウント以外は基本的には招待制での利用となります。招待メールが届いたらそれにサインインすることで利用可能になります。
Amazon広告導入事例
・スニーカー
EAGSOUNIが出稿したスニーカーのスポンサーブランド広告です。
スニーカーと調べたらたくさんのスニーカーが出てくる中で、ブランド名と3つの商品がトップで出てきているため、目に止まるようになっていて、認知度の向上が期待できます。
・子供服
BELLE MAISON(ベルメゾン)が出稿しているストア広告です。
リンクの先は以下の画像のようになっています。
このようにウェブサイトを作ることで、ブランドが伝えたいイメージや、おすすめ商品などを宣伝しやすくなります。
ブランドに興味のある人がページに飛ぶので、コンバージョンも高くなります。
またブランドとしての統一感もあるので、自社のブランドイメージを保つことができます。
・化粧品
FANCL(ファンケル)が出稿しているスポンサーブランド広告です。
ブランドロゴがあることで、他の商品よりも信頼を勝ち取りやすかったり、商品の認知度の向上にも繋がります。ブランドロゴによって、ユーザーを広告主の商品ページに誘導できるような仕組みになっています。
・モニター
Acer(エイサー)が出稿しているスポンサープロダクト広告です。
広告感がないことが何よりもの特徴です。
「モニター」と検索して、検索結果の1ページ目にあるので、商品が目に入りやすくなっています。また、類似商品を検索しているユーザーにとって代替品にもなりうる商品なので、アピールすることもできます。
Amazon広告のまとめ
Amazon広告は、商品の検索・閲覧・購買履歴に応じてターゲティングできるのが最大の特徴です。広告種別ごとに掲載面や運用方法に違いがあるため、叶えたいゴールに合わせて広告手法を選択することが大切です。効果が合わなければいつでも終了できます。
Amazonで商品を販売していてもしていなくても、Amazon内で広告を出稿できますので、Amazon広告をご検討の企業のマーケターは、ぜひ参考にしてください。
※参照【広告媒体資料 (2020年1-3月期)】https://m.media-amazon.com/images/G/09/advertising/ratecard/2020Q1/2020Q1_Ratecard_20191030_V1._CB1198675309_.pdf