Instagram広告は、若年層を中心として世界中でおよそ8億人のユーザーを誇るSNS広告であり、FacebookやInstagramのユーザーデータを用いた細かなターゲット設定が可能です。
今日はそんなInstagram広告のターゲティングについてご紹介したいと思います。
Instagram広告に関しては以下の記事をご覧ください。
【目次】
Instagram広告のターゲティングの種類
Instagram広告では、ターゲティングのことをオーディエンスといい、主なオーディエンス設定には以下の5つがあります。
- ユーザー属性ターゲティング
- インタレスト/行動ターゲティング
- カスタムオーディエンス
- リマーケティング
- 類似オーディエンス
InstagramはFacebookに買収されており広告出稿のプラットフォームもFacebookと共通で、広告設定はかなりの部分でFacebookと一致しています。これまでにFacebook広告を扱ったことのある方なら運用しやすい広告でしょう。
1.ユーザー属性ターゲティング
Instagramのターゲティングで一番の基本となるものでこれには年齢・居住地域・性別といった基本属性に基づいたターゲティングです。
「デモグラフィック・ターゲティング」とも言われるユーザー属性ターゲティングはどのような広告サービスでも含まれている一般的なものですが、Instagramならではと言えるのが、「交際ステータス」や普段の「ライフスタイル」など、Facebookのデータを活かした詳しい属性指定が可能な点です。他のターゲティングオプションを利用する場合でも、このユーザー属性ターゲティングは必ず併用して設定しておきましょう。
2.インタレスト/行動ターゲティング
ユーザーの興味・関心(インタレスト)や、オンライン上での行動に基づいたターゲティングです。
インタレストは、Facebook上の趣味・関心、アクティビティや「いいね」したページ等をもとに、興味・関心に基づいてターゲティング出来ます。
- スポーツ/アウトドア
- テクノロジー
- ビジネス/業界
- フィットネス/ウェルネス
- レジャー施設
- 家族と交友関係
- 買い物/ファッション
- 趣味/アクティビティ
- 食品/飲料品
行動ターゲティングは、ユーザーの行動や使用している機器・OS等をもとにターゲティング出来ます。
- アニバーサリー
- デジタルアクティビティ(決済、ゲームなど)
- モバイル機器
- 旅行
- 海外駐在者
- 消費者の分類
Instagram広告のインタレスト/行動ターゲティングの種類は非常に多いです。そのため商材に合ったインタレストを細かく指定することができますが、ターゲットを絞りすぎると単価が高くなってしまったり、リーチ出来るユーザーのボリュームが少なくなりすぎたりと、CPM・CPCが高騰する可能性があるので注意が必要です。
3.カスタムオーディエンス
カスタムオーディエンスとは、既存の顧客やすでに自社と接点のあるユーザーにInstagram上でリーチ出来るターゲティングです。
ユーザー属性ターゲティング、インタレスト/行動ターゲティングはターゲティングのコアですが、カスタムオーディエンスはより高度で、効果の高いものと言えます。自社で保有しているメールアドレスなどの顧客リストをアップロードすることで、そのデータとInstagram上のユーザーデータが照合され、一致するユーザーのみをターゲティング出来る仕組みです。
最新のキャンペーン情報などを常に顧客に届けることが出来るので、より強固な繋がりを作ることができ、カスタマーエンゲージメントの向上にも役立ちます。
4.リマーケティング
サイトにFacebookピクセルを設置することで、そのサイトに訪れたユーザーに再度Instagramのフィードで広告を配信するものです。
サイトに流入したがコンバージョンに至らずに離脱したユーザーは、1度もサイトに訪れたことがないユーザーと比べてCVRが高い傾向にあります。彼らのようなコンバージョン確度の高いユーザーにアプローチするためにリマーケティングは有効です。
5.類似オーディエンス
カスタムオーディエンスでアップロードした顧客リストのデータや、Facebook上に蓄積されているデータに基づいてオーディエンスを類似拡張(似ている人を抽出)することで使えるターゲティングです。
既存の優良顧客と似た傾向を持ち、それゆえ関心を示す可能性が高いと思われるユーザー層にリーチを広げます。類似オーディエンスを作成する際には、元となるオーディエンス、対象となる国、拡張したい割合(日本の場合、日本の全Facebookユーザーの何%にまで広げたいか)を選択して作成します。
精度が高いと言われるFacebookのAIエンジンを利用しているので、基本属性ターゲティングなどと併用することで、最も効果的な広告配信が期待できます。
ターゲティングを設定する際に気をつけたいこと
Instagram広告ではFacebook広告同様に非常に細かいターゲティングをすることが可能です。一つのターゲットオーディエンスは、おおよそ50〜100万リーチが望ましいと言われています。
しかし先ほども述べたようにターゲットを絞りすぎると単価が高くなってしまったり、リーチ出来るユーザーのボリュームが少なくなりすぎたりといった可能性があるので始めからターゲティングを細かく設定しすぎないように注意しましょう。具体的には以下のようなことが懸念されます。
Facebookの自動最適化機能の精度が落ちる
Instagram広告はFacebookの自動最適化機能に従って広告を配信します。広告を配信した結果をもとに、Facebookがどのユーザーに広告を配信すればよいかを学習し、自動で質の高いユーザーに広告を配信してくれるようになります。
自動最適化機能の精度を上げるために必要なのは、コンバージョンなどのデータです。ターゲティングを細かく切りすぎることで広告の配信量が減少しコンバージョン等のデータの量が減少すると、Facebookの学習が不十分になります。
プロモーションの初動は基本的にブロード配信(広いリーチに対する配信)、明らかにユーザーの年齢や性別が分かっている場合のみ年齢・性別ターゲティングを設定しますが、それ以上のターゲティングは設定しません。ある程度配信してデータが溜まった段階で、更にターゲティングを細かく設定するか検討するのが良いでしょう。
CPC・CPMが高くなる
ターゲティングを細かく切りすぎることによって、CPC・CPMが高騰する傾向があります。広告を配信する対象となるユーザーが狭まると、他社と入札の競争が激化し、CPC・CPMが高くなりCPAが悪化します。細かすぎたりニッチなターゲティングを設定しないように心がけましょう。
Instagram広告のターゲティングのまとめ
ここまで述べてきたようにInstagram広告のターゲティングは細かく設定しすぎないことがポイントになります。上手くターゲティングを行いInstagram広告を活用しましょう。
Instagram広告についてはこれらの記事もご参照ください。