「Yahoo!広告を出したけれどいまいち効果が出ない‥‥。」
「広告の種類が色々あるけれどよく違いが分からない‥‥。」
という方は少なくないのではないでしょうか。
今日はそんな方のために、Yahoo! JAPANが提供する広告のうち、検索連動型広告と呼ばれる「スポンサードサーチ」の効果の上げ方をご紹介したいと思います。
Yahoo!広告にはどんな種類があるのか、どんな仕組みなのかというところから、Google Adsとの違いまで、ご説明します。
【目次】
Yahoo! JAPANが提供するインターネット広告3つ
スポンサードサーチ(検索連動型広告)
Yahoo! JAPANでキーワードを入れて検索したときに、検索結果画面に出てくるテキスト広告です。
キーワードごとに上限クリック単価を設定し、その単価と広告の品質に応じて広告表示のランクが変わるという仕組みです。Yahoo! JAPANリスティング広告と言ったときには、主にこの検索連動型広告を指します。キーワードに関連する情報への関心度の高い人にリーチしやすくなります。
スポンサードサーチでは、広告が掲載されるたびに広告オークションが行われ、オークションランクが算出されます。算出されたオークションランクを基に広告の掲載順位が決定します。広告の掲載順位を上げるには、オークションランクを改善する必要があります。
- 自動入札設定
用意されている5種類の自動入札タイプから、重視したい目的を選択しておくと、目標に近くなるようにキーワードの入札価格を自動で調節してくれるツールです。このツールを利用すると、入札価格をチェックして調整する時間を短縮することができます。初めて自動入札設定を使用する際は、まず「検索結果ページの目標掲載位置」「クリック数の最大化」「コンバージョン数の最大化」から最重視したい項目を選択して設定することが推奨されています。 - 自動入札の種類
・検索結果ページの目標掲載位置
最初のページ、または最初のページの上部へ広告を掲載したい場合に設定します。広告を上位表示させることができるので、ユーザーからの注目度が高くなります。広告表示オプションを設定している方や、スマートフォン向けの広告配信比率が高い方におすすめです。・クリック数の最大化
Webサイトへのアクセス数を最大化したい場合に設定します。設定した予算内で、クリック数を最大化させることができます。キャンペーンやイベントなどのためにできるだけ多く集客をしたい方や、商品やサービスの認知度を上げたい方にはおすすめです。・コンバージョン数の最大化
コンバージョン数を最大アカウントの過去のコンバージョンやクリック数などと、デバイスや時間帯などの情報をかけ合わせて、クリックがコンバージョンにつながりやすいように入札価格を調整することができます。新しく登録するキャンペーンなどでコンバージョン数を最大化したい方や、入札価格はある程度自分で設定しながらコンバージョンも重視したい方にはおすすめです。・コンバージョン単価の目標値
目標としているコンバージョン単価で、コンバージョン数を最大化したい場合に設定します。目標の顧客獲得単価を維持しつつ、多くのコンバージョンを獲得できるように入札価格を調整することができます。入札価格はある程度自分で設定したいがコンバージョン単価の目標もある方や、広告出稿の効果測定の指標をCPAで計測したい方におすすめです。・広告費用対効果の目標値
広告の費用対効果を最大化したい場合に設定します。目標の広告費用対効果(ROAS)を維持しつつ、多くの収益を得られるように入札価格を調整することができます。目標のROASが決まっている方や、商品やサービスによって利益率が異なるWebサイトを運営している方におすすめです。
Yahoo! ディスプレイアドネットワーク(YDN)
コンテンツ連動型広告と呼ばれるものです。Yahoo! JAPANの提供サービスや、提携パートナーサイトに広告が掲載されます。ユーザーの興味・関心に連動した広告表示、年齢・性別・地域等のターゲット属性に応じたアプローチ、過去にWebサイトに訪れたことがある人への追跡訴求も可能。こちらもクリック課金型です。なお、コンテンツ連動型は広告に画像等を使うこともできます。大きく以下の3つの要素から成り立っています。
・広告掲載方式(広告の掲載面)
・ターゲティング設定(セグメントや掲載面)
・掲載フォーマット(広告の種類)
広告掲載方式をキャンペーン、ターゲティング設定を広告グループ、掲載フォーマットを広告で決めていきます。
Twitter 広告
ツイートの内容や地域、性別、デバイス等からターゲティングをして広告配信できるというもので、課金方式は選択制で、決めた条件に対応して課金される仕組みです。
口コミ情報はユーザーから信頼されやすいため、情報が拡散した場合には大きな効果を生むこともあります。
Google Ads との違い
前提として、Yahoo! JAPANは2010年以降にGoogleから検索技術のライセンス提供、検索連動型広告配信プラットフォームの提供を受けています。
そのため、検索エンジンは、UIはYahoo! が独自に提供していますが、バックエンド側はGoogleが支えているということです。SEO対策等はGoogle向けにしておけば良いでしょう。しかし、リスティング広告には以下のような違いがあります。
- ターゲット/広告配信先
Yahoo! JAPANとGoogleの利用者数はほぼ同じで、全体では53.8%とYahoo! JAPANやや優勢という程度です。性別でいえば、Yahoo! は女性の利用率が高く、年代ではGoogleは20代の利用が多く、30代以降はYahoo! JAPANのほうが多い傾向にあります。Yahoo! JAPANはPCユーザーが多いと言われており、Googleはスマホユーザーが多い傾向にあります。コンテンツ連動型広告に関しては、配信先が違うというのが大きな違いでしょう。Yahoo! JAPANが提携しているパートナーは、Ameba、クックパッド、Googleが提携しているのは、BIGLOBE、auスマートパスなどです。 - 広告
広告文に関する細かい表記のルールや広告枠の数等が多少異なります。作成できるキャンペーンの数等はYahoo! JAPANのほうが少ないですが、どちらも非常に多いので心配はないでしょう。Google Adsでは配信地域を半径でも指定可能ですが、Yahoo! の場合は都道府県~市区町村の単位でしか指定できないという違いがあります。 - ツール
キーワード選定に関するものとして、Googleにはキーワードプランナー。Yahoo! はキーワードアドバイスツールがあります。キーワードプランナーは競合性を確認でき、キーワードアドバイスツールでは出稿した際の推定クリック単価やキーワードごとのユーザーの属性が確認できるなど、それぞれ長所があります。
上記のような特徴から以下のようなウェブサイトにはYahoo!プロモーション広告を利用すると良いでしょう。
おすすめサイト・パソコンでの利用が多い(スマホでの利用が少ない)ウェブサイト・高齢者や女性向けの商品・サービスを扱うウェブサイト
・Google Ads では難しい商品・サービスを扱うウェブサイト(美容系や医療系、ギャンブル系など)
Yahoo! スポンサードサーチの効果をあげる3つのポイント
それでは具体的にYahoo!スポンサードサーチの効果をあげるにはどうすれば良いのでしょうか。まずは入札時に重要なポイントとなる「オークションランク」の構成要素から確認していきましょう。
オークションランクの構成要素
オークションランクは、以下の要素によって構成されます。
- 広告グループやキーワードに設定した入札価格
- 広告の品質
- 推定クリック率
当該広告(タイトル・説明文)がどれだけクリックされうるかという推定の値です。広告の過去のクリック数やインプレッション数の影響を受けます。 - 表示URLの過去のクリック率
その表示URL自体がどれだけクリックされたかという実績値です。 - 広告文と検索クエリーの関連性
- 広告が掲載された地域別の掲載実績(アカウント全体)
- インターネットユーザーの検索クエリー
- 各種デバイス(PC、スマートフォン、タブレット)での広告の掲載実績
- 推定クリック率
オークションランクは、広告オークションが行われるたびに、入札価格と広告の品質を基に算出されます。
具体的な値として、キーワード単体、または広告単体につくものではありません。広告の品質が高いと判断された広告は、入札価格が低く設定されていても上位に掲載される可能性があります。
コンバージョン率は、オークションランクに加味されません。広告の品質の具体的な数値は、確認することはできません。広告管理ツールでキーワードごとに表示される品質インデックスを参考値として確認すると良いでしょう。
効果をあげるポイントは以下の3つです。
① アカウント構造のシンプル化
② キーワードのパフォーマンス最大化
③ 広告表示オプションの設定
① アカウント構造のシンプル化
アカウントはシンプルな構造になっていることが大切です。以下の2点を確認しましょう。
・同じキーワードは1つの広告グループにまとめているか
同じキーワードを複数の広告グループにまたいで登録すると、インターネットユーザーがそのキーワードを検索した時にアカウント内で複数の広告候補が競合してしまい、意図する広告が表示されない可能性があります。
・同じ訴求内容の広告は一つの広告グループにまとめているか
インターネットユーザーがキーワードを検索した時には、そのキーワードが登録されている広告グループ内の広告が掲載されます。
どの広告を掲載するかは一定のルールを元に、自動的に選定しますが、広告グループの中に訴求内容の異なる広告があると、インターネットユーザーのニーズにマッチしない広告が表示されてしまう可能性があります。
② キーワードのパフォーマンス最大化
広告運用で効果を出すためには、登録したキーワードによって広告が狙い通りに表示されているか、クリックされているかを確認することが大切です。
・広告の表示回数が少ない
→ 品質インデックスを上げる。
→ 入札価格調整する。
・クリック率が低い
→ 広告文やタイトルを見直す。
→ ユーザーが実際に検索したキーワードを確認し、無駄なクリックの原因となっているキーワードを特定する。そのキーワードを対象外キーワードに追加する。
ユーザーが実際に検索したキーワードは、広告管理ツールの「検索クエリー」で簡単に確認することができます。
③ 広告表示オプションの設定
広告の下部に追加で情報を表示できる広告表示オプションを設定することで、広告の視認性が高まります。さらにタイトルや広告文で訴求仕切れなかった情報を追加できるので、インターネットユーザーのニーズとの関連性が高まり、広告がクリックされやすくなります。
まとめ
スポンサードサーチでは、ユーザーが検索するたびに広告オークションが行われ、オークションランクを元に広告が掲載されます。
オークションランクには様々な構成要素がありますが、まずは「アカウント構造のシンプル化」「キーワードのパフォーマンス最大化」「広告表示オプションの設定」の3つを確認し、Yahoo!スポンサードサーチの効果を高めましょう。