広告運用においてCTRを改善する方法とは?

広告運用においてCTRを改善する方法とは?

「広告を運用しているけど、なかなか広告のCTRが上がらない」とお悩みの広告運用担当者の方も多いのではないでしょうか?

広告の効果を測る指標には様々な種類がありますが、中でもCTRは、ユーザーにとって魅力的な広告かどうかを測定できる重要な指標です。

そこで今回は、広告においてCTRを改善する方法についてご紹介します。

CTR(Click Through Rate)とは?

CTR(Click Through Rate)とは、広告が表示された回数に対して、ユーザーがどのくらいクリックしたかを表す「クリック率」と言われる指標です。主にインターネット広告やSEOの分野で使用されます。

CTRの計算式は以下の通りです。

CTR = クリック数 ÷ 表示回数

例えば、広告がユーザーに100回表示され1回クリックされた場合のCTRは

1(クリック数) ÷ 100(表示回数)= 1%(クリック率)

となります。

つまり、表示回数に対してクリック数が多ければ多いほどCTRは高くなり、CTRが高いほどユーザーにとって魅力的なコンテンツであるといえます。

CTR低下の原因

広告においてCTRが低下する原因は以下の3つです。

  • キーワードとニーズの不一致
    表示させた広告がユーザーの検索ニーズと合わなければ、CTRは低下してしまいます。
    例えば、中古車の買取を目的に「車 買取」と検索したユーザーに対して、新車の販売促進の広告を表示しても、クリックしてくれる可能性は低く、費用対効果がとても悪くなってしまいます。
    なので、広告の検索キーワードを設定する際には、以下の点に注意するようにしましょう。
    ・マッチタイプを「部分一致」にしている際に、意図しないユーザーに表示されてしまう可能性はないか
    ・キーワードを絞りすぎていないか
    ・除外キーワードを効果的に利用できているか
  • キーワードと広告文の不一致
    検索キーワードと表示される広告文が不一致であれば、CTRは低下してしまいます。
    例えば、「渋谷区 賃貸」と検索したユーザーに対して「東京 賃貸 / 敷金・礼金ゼロ」という広告文を表示しても、ユーザーが探している情報ではないので印象に残りづらく、他の広告に埋もれてしまいます。
  • 広告の掲載順位が低い
    先ほどもご説明したように、CTRは表示回数に対するクリック率を表す指標です。そのため、ユーザーの目に止まっていなくても画面に表示されればそれは「1回の表示」としてカウントされます。ユーザーは掲載順位が高い順番に広告を目にするので、掲載順位に比例してCTRも低下してしまいます。

CTRを改善するポイント

広告においてCTRを改善するポイントは「掲載順位」と「コンテンツ」の2点です。以下でそれぞれ解説していきます。

  1. 掲載順位を上げるCTR グラフ
    CTR 表

    引用:https://www.searchenginewatch.com/2014/05/20/ppc-click-through-rate-by-position-does-rank-matter-data/

    上記画像は、リスティング広告の掲載順位とCTRの相関関係を示したものです。1位に表示される広告のCTRが非常に高く、上位2位まででCTRのほとんどの割合を占めています。このデータから、CTRを上げるためには、広告の掲載順位を向上させることが必要だと分かります。

    ・掲載順位の決め方
    GoogleやYahooスポンサードサーチにおける広告の掲載順位は、広告ランク(オークションランク)によって決定されます。広告ランクとは、広告が他の広告と比較してページのどこに表示されるかを表す指標で、以下の式によって決定されます。

    広告ランク= 入札単価 × 品質スコア

    つまり、広告の掲載順位を上げるためには、「入札単価」か「品質スコア」を上げる必要があるということです。入札単価を引き上げれば掲載順位を上げることが可能ですが、費用対効果の面から、今回は品質スコアを高める方法をご紹介します。

    ・品質スコアを上げる方法
    品質スコアを決定する要素は「推定CTR」「キーワードと広告文の関連性」「リンク先ページの内容と関連性」の3点です。これら3点のチェックポイントによって1~10点でスコア付けされます。それぞれの要素ごとにみていきましょう。

    ・推定CTR
    推定CTRとは、過去と現在のクリック数、表示回数をもとに未来のCTRを予想した数値です。「平均より上」「平均値」「平均より下」という3段階で表示されます。推定CTRが「平均より下」と表示される場合、指定したキーワードが具体性にかけているなどの問題があるため、できるだけ簡潔な文章にしてみたり、具体的な数字や時間、名称を含めるというような対策を行ってみましょう。

    ・キーワードと広告文の関連性
    キーワードと広告文の関連性とは、ユーザーの検索ワードと表示される広告の関連性のことです。関連性を高めるためには、入札したキーワードを広告文に含めることが効果的です。また、広告グループに様々なキーワードが混在しているケースもあるため、その場合は広告グループの再編成を行う必要があります。

    ・キーワードとリンク先ページの利便性
    キーワードとリンク先ページの利便性とは、ユーザーの検索キーワードと広告から飛んだリンク先のページの利便性のことを指します。リンク先ページの利便性を高めるために、以下の対策を行いましょう。

    ・リンク先のページ内からキーワードを選定する
    ・ページの読み込みスピードを改善する
    ・ユーザーが読みやすいページ構成を意識する
  2. コンテンツの質を上げる
    コンテンツとは、広告文や広告表示オプションなどを指します。CTRを向上させるためにはコンテンツがとても重要です。なぜなら、ユーザーは実際に表示される文章を見て、クリックするかどうか判断するからです。
    以下では、ユーザーにクリックしてもらいやすくするための具体的な対策をご紹介します。

    ・タイトルを改善する
    表示された広告に対して、ユーザーがまず目にするのはタイトルです。以下を意識し、ユーザーが思わずクリックしたくなるタイトルをつけましょう。


    ・コンテンツの内容を表していること
    ・オリジナリティがあり、ユーザーの目を引くこと
    ・検索ワードがタイトルに含まれていること


    ・広告表示オプションを設定する

    広告表示オプションとは、広告文ではカバーできないリンク・住所・電話番号などの情報を表示できる機能です。
    広告表示オプションを利用すると、広告で伝えられる情報が増えるとともに広告の面積が大きくなるので、ユーザーの目に留まりやすくなります。

    広告表示オプション

    ・成果を出している広告を分析する
    広告の改善点がどこにあるのか、運用者側にとってはなかなかわかりにくいものです。そこで、まずは自社や他社の成果を出している広告を分析してみましょう。用いるフレーズ・デザインの特徴・タイトルなどを理解し広告に反映させることで、CTRの向上が見込めます。

    ・A/Bテストを行う

    A/Bテストとは、複数の広告を用意し「どちらが高い成果を出すことができるのか」を検証する機能です。A/Bテストを行うことで、ユーザーにとって何が魅力的な広告なのかを把握することができます。

CTRを改善する方法のまとめ

いかがだったでしょうか?

広告で高い効果を出すためにCTRを高めることは必要不可欠なので、この記事を参考にCTRの改善に取り組んでみてください。

一方で、CTRはあくまで「ユーザーがクリックした割合を表す指標の一つ」という視点も忘れてはなりません。本来の目的達成のためにはCVRなど他の指標を活用することも大切なので、手段が目的にならないように気をつけましょう。

広告クリエイティブの効果はどう評価する?

2019.01.11