2021年には月間利用者が30億人に達すると言われているソーシャルネットワーク(SNS)。その中でも、トップのアクティブユーザー数を誇るのが、Facebookです。
そんなFacebookが提供する広告配信プラットフォーム「Facebook広告」で新しく広告の配信先に加わった「Messenger広告」についてご紹介したいと思います。
Facebook広告の概要についてはこちらの記事をご覧ください。
【目次】
Facebook Messengerとは?
FacebookのMessneger広告についてご紹介する前に、Messengerについておさらいしておきましょう。
Messenger(メッセンジャー)とは、Facebookが提供するユーザー同士がやり取りするためのチャットや無料通話機能を備えたメッセージアプリです。
LINEやTwitterのメッセージ機能に近いもので、iPhoneならApp Storeで、androidならGoogle Playストアで無料でインストールすることができます。
Messenger広告とは?
そしてMessenger広告とは、ユーザーに対しメッセージとして送ることができる全く新しい広告です。つまり、One-to-Oneの広告ということです。
日本では、メッセージアプリといえばLINEであり、日常生活でMessengerを使う方は少ないかもしれません。
しかし、全世界で月間13億人に使われており、日本でもこれからMessengerアプリの利用者数が増加していく可能性は十分にあります。特に日本ではビジネスマンの利用傾向が高いかもしれません。
Messenger広告の特徴
- ユーザーとのパーソナルなコミュニケーションが図れる
通常の広告であれば、広告主からターゲットに対して一方的に訴求するので、双方向的なコミュニケーションは図りにくいものです。Messenger広告の最大の特徴は、ユーザーと広告主が直接コミュニケーションを取れる点にあります。画像やメッセージを通じて、広告主がユーザーに伝えたい情報を提供できるだけでなく、ユーザーからの反応を見ることもできるため、LPやウェブサイトに遷移してもらうことなく商品・サービスの魅力を十分に伝えることが可能です。
- ユーザーを育成することができる
通常の広告であれば、LPやウェブサイトで商品・サービスの詳細を読むユーザーは限られており、広告からLPに遷移する際に離脱率は高くなります。しかしMessenger広告ではメッセージ内で商品・サービスの様々な情報を訴求することができるため、認知から購入までの流れを一気通貫で行うことができ、広告内でユーザーのロイヤルティを高めることが可能です。
- 24時間365日対応が可能
広告を配信した複数人に対し、一人一人密なコミュニケーションをとってコンバージョンを促すというのは、時間的にもコスト的にも限界があります。
そこでチャットボットを利用することで、24時365日自動対応が可能です。設定によって自動でコンバージョンまで誘導してくれるので、コスト削減に役立ちます。チャットボットについてはこちらの記事をご覧ください。
Messenger広告の種類
Messenger広告と一言でいっても、大きく3つのタイプに分類されます。
・Messenger広告
・Messenger誘導広告
・広告メッセージ
- Messenger広告
Messenger広告とは、Messengerアプリ内のメッセージリスト上に掲載され、自社とのメッセージ画面に誘導する広告です。Messengerのモバイルアプリのホームタブの部分に表示されます。広告の配信場所が、Messengerのアプリとなるだけです。リンク先として、WebサイトのURLやMessengerのスレッドを指定することができます。 - Messenger誘導広告
Messenger誘導広告とは、Facebook・Instagramのアプリ上に広告を配信し、自社とのメッセージ画面に誘導する広告です。
ニュースフィードから自然な流れでMessengerでの会話に誘導することができます。広告のリンク先にMessengerを指定し、遷移先のスレッドで表示する内容を設定すれば利用できます。ただし、ユーザーからのメッセージに対応するための人員やbot(ボット)は別途で用意する必要があります。
- 広告メッセージ
広告メッセージとは、過去一回以上Messengerでメッセージのやり取りをしたことがあるユーザーをターゲットとしてクーポン・宣伝・ビジネスの最新情報などを直接配信する広告です。
例えば、以前やり取りしたことのある人に対して、再度エンゲージメントを促したいときなどに利用することができます。
Messenger広告の目的と対応フォーマット
Messenger広告を利用したい場合、配信目的は以下に限定されます。
・コンバージョン
・アプリのインストール
・リーチ
・メッセージ
・ブランドの認知度アップ
・カタログからの販売
Messenger広告の対応フォーマットは以下の通りです。
・カルーセル
・動画
・ダイナミック広告
Messenger広告の活用方法
- Messengerを利用している層を見極める
上記でご紹介した通り、Mssenger広告では様々な広告の目的をしていることができます。広告の目的と指定した目的が合致していないと正確なターゲティングを行うことは難しいです。
たとえば、広告の目的を「メッセージ」とした場合、「トラフィック」や「コンバージョン」などと比較して広い範囲のユーザーに配信することはできません。また、Messengerのユーザーは日本では特にビジネス層が多いため、若者向けの商材とは相性が悪いということもわかります。自社の商材との相性や、ターゲットは日頃からMessengerを利用しているのかなどをしっかりと見極めることが重要です。
- ウェルカムメッセージを設定する
広告をクリックしたときに最初に表示されるメッセージを設定するようにしましょう。ユーザーとのスムーズなコミュニケーションを促すために、ゴール、メリットをなるべく具体化したメッセージ作成をすることが肝心です。
Messenger広告の活用事例
今や大手企業から中小企業まで沢山の企業に活用され始めてきたMessenger広告。
今回はその一部の事例をご紹介します。
Amanda Sews
刺繍専門店であるAmanda Sewsは、製品をFacebookのページ投稿とMessenger広告でのみ宣伝しています。
その結果、注文の管理をMessengerで行うことによって、週に15時間を節約できただけでなく、Messenger経由で注文の90%を賄えるようになりました。
C4株式会社
被災地に優秀な施工管理技士を送るC4株式会社は、施工管理技士の転職潜在層向けにMessenger誘導広告を配信しました。ターゲットにフォーカスした広告を作成し、多くのコンバージョンといいね!、ポジティブなコメントを獲得し、転職を考えている転職施工管理技士の共感を得ることができました。
また、メッセンジャー誘導後も、ボットを活用したことでスムーズに連絡ができ、想像以上のリードを獲得しました。
Facebook Messenger広告のまとめ
Facebook Messenger広告を広告媒体やユーザーとのコミュニケーションツールとしてフル活用できている企業はまだまだ少ないと思います。
しかし、ユーザーが使用することが当たり前となっていくメッセンジャーアプリの上でのマーケティング活動は今後さらに盛り上がっていくことでしょう。
そんな中でもFacebook Messenger広告は、FacebookやInstagramと同じ広告配信プラットフォームから配信でき、比較的実施しやすい広告サービスだと思うので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか?