【アプリ事業者必見】Apple Search Ads、最新アップル広告の威力とは?

Apple Search Ads の特徴と威力とは

みなさん、Apple Search Ads というのをご存知ですか?

アップル社が新しく始めた「アプリ検索連動型」の広告サービスです。今回は、Apple Search Ads の特徴と威力を検証してみたいと思います。

Apple Search Adsとは?

iPhone や iPad などでアプリをインストールする際には、通常  App Store を使うと思います。その時に、人気ランキングやカテゴリから探す以外にアプリ検索をすることが多いのではないでしょうか?

実に App Store におけるアプリダウンロードの65%は検索機能経由です。

App Store におけるアプリダウンロード経路

出典:https://searchads.apple.com/jp/

この検索結果の一番上に、自社のアプリを掲載できるようにする広告が Apple Search Ads です。実際以下のように表示されます。

Apple Search Adsの例

表示形式は普通の検索結果とそこまで見た目も変わらず、かなり目立つのでそのまま広告をクリックしてインストールするユーザーも多いのではないでしょうか。背景が水色で「広告」とラベルが付いているものが広告です。

Google や Yahoo! の検索連動広告同様、オークション形式で、入札単価と関連性が高いアプリほど掲載されやすくなる広告です。試しに何度か同じキーワードで検索してみると毎回違うアプリが広告として掲載されます。

Apple Search Adsの特徴は?

何より、競合アプリのタイトルキーワードで出稿できることです!

Google や Yahoo! などの検索連動広告では、競合サービスのキーワードでは広告出稿できないのが一般的ですが、Apple Search Ads ではそれができてしまいます。

実際、CMでもお馴染みのバトルロワイヤル系ゲームで有名な「PUBG」でアプリ検索すると、同じジャンルのアプリである「荒野行動」の広告が掲載されます。これによって、「PUBG」をインストールしようとするユーザーを根こそぎ「荒野行動」に誘導することもできてしまうのです。

PUBG

今後、規制がかかるかもしれませんが、まだ始まったばかりの広告ですので、競合がやっていないうちに出稿して、競合アプリの潜在ユーザーを獲得する手法として重宝しそうです。

Apple Search Adsの効果やCPI

Apple Search Ads で実際に出稿している広告主の話では、ゲームアプリの場合、CPI数百円程度で取れているらしいです。

徐々に入札競争が激化して単価が上がってきているということですが、新しい広告手法は先手必勝ですので早めに出稿するのが良いと思います。

また、一般的に検索連動広告は、インストール意欲が高いユーザーが多いので、他の広告手法に比べてLTV (ライフタイムバリュー) が高い傾向にあります。ROI が合う以上はやり続けておいた方が良い手法となります。

注意点としては、自社アプリのキーワードで広告出稿してしまうと、せっかくオーガニックで検索してくれた人にも広告クリックで費用がかかってしまう可能性があるということです。うまくキーワード設定を行うことをおすすめします。

Apple Search Adsの出稿方法

Apple Search Ads を出稿する方法は2種類あります。

① 簡単設定の「Basic」プラン

② 高度な設定が可能な「Advanced」プラン

Basic プラン

プロモーションするアプリを選択して、「配信国」「月間予算」「目標 CPI (インストール獲得単価)」を設定するだけで、簡単に広告出稿できてしまいます。またいつでも停止できます。

細かい設定をしなくても Apple が自動的に成果を最大化するように配信を最適化してくれます。しかも、$100分のクレジットがもらえるので、最初は無料で広告掲載できます。課金形式は、インストール課金 (CPI) なのでリスクがありません。

最大の月間予算は $5,000 (約56万円)、プロモーションできるアプリの上限数は50個という制限があります。

apple search ads basic

出典:https://searchads.apple.com/jp/basic/

Advanced プラン

Basic プランに比べて、キーワードやオーディエンスを細かく設定できます。キャンペーンや広告グループレベルでの運用次第で最適なターゲットユーザーにリーチすることができ、多くのインストールを獲得できる可能性があります。

キーワードはユーザーの検索語句と関連性が高いほど掲載される可能性が高くなります。部分一致や完全一致、除外キーワードなどを設定することができます。

実際に出稿した広告主からは、競合他社のキーワードだけでなく、類似アプリ名や広告出稿が多いアプリ名でも、低CPIで獲得できたという声もありました。ユーザーは常に比較検討しているので、広告の検索結果に出てきたアプリが、実際のアプリよりも良いと思えば違うアプリであってもダウンロードに至るようです。

オーディエンスは性別、年齢、地域などのデモグラで細かく設定することが可能です。また以下の4種類のターゲット設定が選択可能なので、余計なコストがかかるのを抑えてくれます。

・すべてのユーザー
・新規ユーザー(「このアプリケーションを未ダウンロード」)
・復帰ユーザー(「このアプリケーションをダウンロード済み」)
・その他の自社アプリケーションのユーザー(「その他の自社アプリケーションをダウンロード済み」)

最大月間予算やプロモーションできるアプリ数は無制限です。課金形式はタップ課金 (CPT) です。

apple search ads advanced

出典:https://searchads.apple.com/jp/advanced/

どちらのプランも「セルフサーブ型」 (代理店を経由せず、直接広告出稿できる) なので、アプリを提供していて、クレジットカードを支払い設定にすれば誰でもすぐに広告出稿することができます。

Apple Search Adsのまとめ

いかがだったでしょうか?

アプリ事業者にとって、良質なユーザーを獲得できる手段が増えることは良いことです。競合が入札を強化してくる前に、試してみてはいかがでしょうか?

コメント

アップルの広告ビジネスは、これまでにも「iAd」のようなモバイルアプリ広告ネットワークを展開して撤退してきた経緯があります。今回の Search Ads によって、アップル社がどこまで広告事業に力を入れていくのかが見ものです。