アドネットワークとは、広告を掲載する媒体(メディア)を束ねた存在で、広告主が広告出稿する際に活用するネットワークです。有名なものだと「Google Display Network(GDN)」や「Yahoo! Display Network(YDN)」などがあります。
そして最近、LINEの広告事業がアドネットワーク「LINE広告ネットワーク(旧:LINE Ads Platform for Publishers)」のサービスをローンチしました。
今回はLINE の新たなアドネットワーク事業であるLINE広告ネットワークについてご紹介したいと思います。
アドネットワークについて
LINEのアドネットワーク事業について解説する前に、アドネットワークとはそもそも何なのか、軽くご紹介しようと思います。
アドネットワークとは、複数の広告媒体で一つのネットワークを形成し、入稿された広告をそれぞれの広告媒体に一括掲載するサービスのことです。
メディア側としては小規模メディアでもアドネットワークに入ることで収益化することが可能であり、広告主側としては入稿前後の処理や手続きをする必要がなくなるといったメリットがあります。
LINE広告ネットワークとは?
「LINE広告ネットワーク(旧:LINE Ads Platform for Publishers)」とはメッセンジャーサービスでおなじみの「LINE」が運営するアドネットワーク事業です。
LINE はもともと「LINE広告(旧:LINE Ads Platform(LAP))」として LINE や LINE ニュース内に広告を配信できるサービスを展開していました。そして、2017年に完全子会社化した「ファイブ株式会社」の協力によって2019年8月から、LINE 外のメディアネットワークにも広告配信できるようにしたものが「LINE広告ネットワーク」です。
上記のようにこれまでの「LINE広告」の場合は「LINEマンガ」や「LINEニュース」といった LINE グループのアプリにしか広告を配信できませんでした。それがLINE広告ネットワークによってLINE外の 3rd party アプリにも広告配信できるようになり、国内でも有数のアドネットワークになりました。
LINE広告ネットワークの5つの特徴
- 大手の外部メディアが参画している
LINEは今回のアドネットワーク事業のパートナーパブリッシャーとして様々なアプリと連携しました。これにより「DELISH KITCHEN」「AbemaTV」「TikTok」などの有名アプリを含んだ4600以上の優良アプリへの広告配信が可能となりました。 - 厳格な品質審査
LINEは広告主のブランドイメージの毀損がないようにメディアに対する厳格な審査を行うと発表しています。配信する広告もLINEの厳格な審査基準を満たしているものです。 - ユーザー情報が充実
MAU(月間アクティブユーザー)8100万を誇る LINE が運営する広告サービスなので、大量のユーザー母数の中からセグメントを切って広告配信することができ、リーチのさらなる拡大を見込めます。 - クリック単価の削減
通常のLINE広告とLINE広告ネットワークの広告配信を比較すると、自動入札により入札単価を77%削減できた実績があります。これに加え、機械学習によってパフォーマンスの安定化も見込めます。なによりLINE面と比較して、CPCを安価に配信できるという特徴があります。
- 相互成長を目指す姿勢
今回のサービスは広告主側への機能の充実だけではありません。開発コンセプトである「GROW WITH LINE」という言葉通り、パブリッシャー向けの施策が存在します。
LINEは「収益化」と「成長支援」という2つの側面から外部メディアアプリを支援していく3つの施策を2019秋よりリリースしました。- OA Program
LINE公式アカウントによるマーケティング施策のことで、運用ノウハウやフォロワー増加施策をパブリッシャー向けに提供します。メディア、コミック、コミュニティ向け。
- UA Program
LINEポイントを利用したダウンロード促進プログラムです。ゲームアプリ向け。
- Retention Program
LINEポイントを報酬として、動画広告配信を促す施策です。広告フォーマットや商材はLINEがサポートしてくれます。
広告配信方法
LINE広告ネットワークに広告配信するには、まずLINE広告へのアカウント登録が必要です。
(2019年11月〜オンラインで簡単に登録できるようになりました)
https://www.linebiz.com/jp/service/line-ads-platform/
その上で、広告キャンペーンを作成し、広告の配信設定で、配信先を指定することができます。
通常は「自動配置(推奨)」が選択されており、LINE面および LINE広告ネットワーク面両方に配信されますが、「配信先を編集」を選択することで、片方だけに配信することも可能です。
LINE広告ネットワーク、LINEのアドネットワーク事業のまとめ
いかがでしたでしょうか。
LINE面への広告配信だけでなく、LINE 以外のアプリへの広告配信も可能になった「LINE広告ネットワーク」。
LINE広告への広告出稿をご検討されている方は参考にしてみてください。