ネイティブ広告と代表的な媒体(Outbrain、Taboola)

ネイティブ広告と代表的な媒体(Taboola、Outbrain)

みなさんこんにちは。広告運用の自動化サービス ROBOMA(ロボマ)の運営チームです。

インターネットの普及により、広告のあり方も変化してきました。

そんな中で「ネイティブ広告」とは何かご存知でしょうか。よく話題に上がるけど実際は理解できていないという方も多いのではないでしょうか?

今回はネイティブ広告の特徴や代表的な媒体、また効果的なクリエイティブについてについてご紹介したいと思います。

そもそもネイティブ広告とは?

ネイティブ広告とは簡単に言うと「広告らしさを感じさせない自然な広告」のことです。リスティング広告や、バナー広告などは見ただけですぐに「あ、広告だ」と分かります。しかし、ネイティブ広告は違います。ネイティブ広告はコンテンツ(文章、画像、動画)と同じ文脈で表示されるため、一見したところすぐに広告だとは気付かれにくいです。なので、ユーザーに自然に認知してもらうための広告手法として今注目が集まっています。

ネイティブ広告とは

出典:https://dgmt.garage.co.jp/blog/marketing/native_ad/

従来の広告は購買意欲の高い人に対してのみリーチ、購買へと結びつけていました。しかし、ネイティブ広告はその商品に興味がなかった人に対してもリーチすることができます。これは、広告主の主張を一方的に伝えるのではなく、価値ある「コンテンツ」を提供しているからです。

価値ある「コンテンツ」というのは記事に関連したことや、ユーザーにとって有益だと思われる情報のことです。「コンテンツ」があることによって、商品・ブランドに興味がなかった人でも「コンテンツ」を通じてその商品・ブランドに対する購買意欲を持ってもらうという期待ができます。このような点から、「ネイティブ広告」は広告業界にて大きな注目を浴びています。

ステマ(ステマステルス・マーケティング=広告であることを隠して行う宣伝活動)と同じではと思われるかもしれませんが、ネイティブ広告では、必ず広告であることが明示されます。

ネイティブ広告は、商品やサービスの売り込みといった広告主の主張を一方的に伝えるものではなく、価値あるコンテンツを提供するという側面があります。このため、ネイティブ広告は単なる告知広告というよりもブランディング広告の要素が強いと言われています。

  • メリット

・ユーザーにストレスを与えることなく誘導できる

ネイティブ広告最大の特徴は、メディア内のコンテンツと体裁を揃えて掲載することで、自然に広告を表示できる点にあります。バナー広告のように、メディアから押し付けられる広告形態ではないため、ユーザーにストレスを与えることなく誘導することができます。

・潜在層にアプローチできる

ネイティブ広告を活用すると、自社製品やサービスを知らない潜在顧客層にアプローチすることができます。

例えば、子育てをしている方がよく見るメディアへおむつの広告を掲載でするといったそのメディアに掲載されている情報を見に来ているユーザーを対象として、商品・サービスを知らない、興味がない潜在層にも情報を届けられます。また、SNSに表示されるインフィード広告を活用すれば、ターゲット層に広く訴求することが可能です。

・記事広告の拡散が期待できる

広告コンテンツであっても、良い記事・面白い記事であればSNSを通して拡散することが期待できます。居住地・ライフスタイル・趣味嗜好が近いユーザーに多く読んでもらえることになるので、広告記事自体がシェアされれば、広告費以上の効果が見込めます。

  • デメリット

・ユーザーの反感をかう可能性がある

押し付けがましい広告や、メディアの方向性から外れた内容のコンテンツを作成してしまうと、ユーザーの反感をかってしまう可能性があります。広告であることがわかりづらいため、騙されたという印象を与えてしまうのです。

・コンテンツ作成に労力がかかる

ネイティブ広告を成功させるには、ユーザーに価値のあるコンテンツを提供することが大切です。単に商品・サービスの宣伝をすればよいわけではないので、コンテンツ作成に労力・コストを要します。

面白くない、共感できない内容であれば、読んでもらえません。また、複数のメディアを使う場合は、メディアごとに内容をカスタマイズする必要もあるため、広告出稿にかかる工数も多くなります。

・効果を実感できるまでに時間がかかる

ネイティブ広告は、商品をまだ知らない人や興味がない人といった潜在層も対象にします。また、誘導先コンテンツも宣伝そのものがメインではなく、広告を開始してもすぐに成果につながるとは限りません。今すぐに売上が欲しいという場合は、ネイティブ広告の中でもペイドサーチ型の広告にするなど、顕在層に向けたものの方が効果を感じやすいでしょう。

ネイティブ広告の種類と評価軸

現在IAB(インターネットアーキテクチャ委員会)によりネイティブ広告には、6つのタイプと6つの評価軸が定められています。タイプから順に見ていきましょう。

6つのタイプ

① インフィード型

② ペイドサーチ型

③ レコメンドウィジェット型

④ プロモートリスティング型

⑤ ネイティブ要素のあるインアド型

⑥ カスタム型(その他)

① インフィード型

インフィード型は、最も一般的なネイティブ広告といえます。「記事広告」や「SNS広告」などが該当し、そのメディアのコンテンツであるかのように表示されるのが特徴です。一見しても広告と気づかない場合もあります。

実際に表示されている例を見てみましょう。

メディアコンテンツの一部として表示されている例:

メディアコンテンツの一部として表示されている例

メディアに掲載されている記事一覧の中に記事広告が表示されています。広告のリンク先は、その他のコンテンツと同じくサイト内のページにリンクしています。メディア読者の閲覧を妨げず、コンテンツの一部として自然に溶け込んでいます。YouTubeやGunosy、SmartNews、Antennaといったキュレーションメディアにも表示されています。

SNS投稿の一部として表示されている例:

SNS投稿の一部として表示されている例

インフィード広告は、Twitter、Facebook、Instagram等のSNSにも広く浸透しています。一般的な投稿(フィード)の間に、投稿と同じ形式で表示されます。

クリックした際のリンク先はサイト外のコンテンツ。リンクをクリックしたユーザーを公式HPやランディングページに誘導します。

SNS広告の場合、広告の配信先を細かく設定できるので、アピールしたい層へターゲットを絞った配信が可能です。また、投稿と同じ見た目なので、自然な形で訴求でき、新規顧客や潜在顧客を掘り起こすことができます。

インフィード広告とは?

2018.12.28

② ペイドサーチ型

 ペイドサーチ型

ペイドサーチ型は、いわゆるリスティング広告のことです。Google・Yahoo等の検索エンジンにおいて、入力されたキーワードに合わせて検索結果画面に表示されます。インフィード広告との大きな違いは、潜在層ではなく顕在層を対象にしているという点です。

③ レコメンドウィジェット型

レコメンドウィジェット型

広告配信したい記事などを、レコメンド(関連記事)欄のあるサイトに表示する形式の広告です。この記事を読んだ人へのおすすめ記事という導線で、ページ下部に表示される事が多いです。なので、その記事コンテンツをしっかり読み込む意欲があるユーザーに見てもらえる可能性が高いでしょう。

ユーザーの目につく可能性は低いものの、興味関心に沿って表示された広告なので、関心の高いユーザーを集客することができます。

④ プロモートリスティング型

プロモートリスティング型

ペイドサーチ型に似ている形式の広告です。Amazonやぐるなび等でサイト内検索したときに、検索内容に応じて上部や下部にスポンサー枠として表示されます。

他の記事と同じような形で表示されているため、一目見ただけでは広告であるとは思いません。

⑤ ネイティブ要素のあるインアド型

IABのフォーマットに沿ったサイト内の広告枠にコンテンツ形式の広告を配信する形です。通常のコンテンツとは別の広告枠に表示されます。

日本ではまだ導入例が少ないですが、掲載場所のイメージとしては、Google ディスプレイネットワーク(GDN)内でコンテンツ配信するのが近いと言えます。

⑥ カスタム型(その他)

これまで説明した5つのいずれにも分類されない形式の広告です。

例えば、LINEのスポンサードスタンプなどが該当します。他にも、音楽サービスSpotifyの「Branded Playlist」もカスタム型のネイティブ広告に分類できます。

評価軸としては以下の6つが挙げられています。

6つの評価軸

形式:広告がページ全体のデザインにフィットしているか

機能:広告が設置されたページ上の他の要素と同様に機能しているか

統合:広告の挙動がどの程度周囲のコンテンツと合致しているか

バイイングとターゲティング:広告の掲載面が選択できるか、アドネットワークを通して配信されるか、ターゲティングのタイプなど

計測指標:ブランディングかダイレクトレスポンスか

広告の明示性:消費者に対し広告の明示性が明確であるかどうか

ネイティブ広告の代表的な媒体

ネイティブ広告の代表的な媒体をご紹介します。

Outbrain(アウトブレイン)

Outbrain(アウトブレイン)

引用:https://www.outbrain.com/jp/

世界で10万サイト以上で導入されており、メディア企業だけではなく、世界的にはアメリカン・エキスプレス、コカ・コーラ、レッドブルなどの大手クライアントでも導入されています。

おすすめ記事を記事直下のスペースに表示します。テキストだけでなく、人気や個人属性、行動属性、ソーシャル上での共有率の5つの指標により多角的にコンテンツを分析するため、高いユーザー満足度を実現できるのが特徴です。

メディアに埋め込まれた外部リンクから外部サイトへのトラフィックが発生した場合に、トラフィックを購入した企業からの広告収入をメディアに対して、レベニューシェアする仕組みです。

Taboola(タブーラ)

Taboola(タブーラ)

引用:https://www.taboola.com/ja

レコメンデーション広告は、ユーザーの行動履歴や購買履歴などから興味関心を推測し、広告を配信します。この時発生するユーザーの隠れたニーズと広告の内容がずれを解決するのが、Taboola社の広告の特徴です。

Taboola社の創業者であるシンゴルダ氏は、情報があふれる現代において、人は何を優先すべきか、本当に必要な情報は何かを分かっていないと言います。検索エンジンによって簡単に情報を見つけられますが潜在的に抱えているニーズについて、人は検索できないのです。

Taboola社のレコメンデーション広告プラットフォームは、好み・頻度・ソーシャル・テキスト・ビデオ・デバイス・時間・参照元・位置情報などを含む、ユーザーのペルソナ・状況に関する膨大なシグナルを元に、パーソナライズ化されたネイティブ広告の配信が可能です。その特徴から逆向きの検索エンジンとも呼ばれます。

効果的なクリエイティブを作るには?

ネイティブ広告の広告効果を上げるためには様々なポイントが挙げられます。そのポイントには「適切なアカウント構成」や「CVの類似ユーザーへの配信」など様々なものが挙げられます。しかし、これらの方法は他の運用型広告と比較しても差別化できる点があまりなく効果的とは言えません。そこでもっとも効果的に広告効果を上げる方法はクリエイティブの工夫なのです。

クリエイティブというのは一般的な意味としては、英語で「創造的な」といった意味を表しています。しかし、広告に関連した業界で使用されている場合は異なる意味合いを持っています。インターネットの広告に関しては、広告に掲載されている画像などを表していることが多いです。

効果的なCTRを得られる画像選択

「クリエイティブ=広告の画像」と捉えてください。効果的な画像、人を惹きつける画像を使うことによって、広告効果をより効果的にすることができます。日本における効果的なトレンド画像をご紹介します。

・画像の色

「多彩な色の画像」よりも「白黒画像」の画像の方が効果的です。「白黒画像」の方が「多彩な色の画像」よりも高いCTR(クリック率)を得ています。

ネイティブ広告 クリエイティブ

引用:https://trends.taboola.com/images?imageCategory=All%20Categories&imagePlatform=All%20Platforms&imageLanguage=jp&imageCountry=japan

ネイティブ広告 クリエイティブ

引用:https://trends.taboola.com/images?imageCategory=All%20Categories&imagePlatform=All%20Platforms&imageLanguage=jp&imageCountry=japan

・ロケーション

「屋内」で撮影した画像よりも「アウトドア」の画像の方が効果的です。「アウトドア」の方が「屋内」で撮影した画像よりも高いCTRを得ています。

ネイティブ広告 クリエイティブ

引用:https://trends.taboola.com/images?imageCategory=All%20Categories&imagePlatform=All%20Platforms&imageLanguage=jp&imageCountry=japan

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引用:https://trends.taboola.com/images?imageCategory=All%20Categories&imagePlatform=All%20Platforms&imageLanguage=jp&imageCountry=japan

・動物の有無

「動物がいない」画像よりも「動物がいる」画像の方が高い効果的で、高いCTRを得ています。あなたのフィルム選択に当てはまるのであれば是非お使いください。

ネイティブ広告 クリエイティブ

引用:https://trends.taboola.com/images?imageCategory=All%20Categories&imagePlatform=All%20Platforms&imageLanguage=jp&imageCountry=japan

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引用:https://trends.taboola.com/images?imageCategory=All%20Categories&imagePlatform=All%20Platforms&imageLanguage=jp&imageCountry=japan

・テキストの有無

「テキスト無し」画像よりも「テキストあり」画像の方が高いCTRを表しています。

ネイティブ広告 クリエイティブ

引用:https://trends.taboola.com/images?imageCategory=All%20Categories&imagePlatform=All%20Platforms&imageLanguage=jp&imageCountry=japan

ネイティブ広告 クリエイティブ

引用:https://trends.taboola.com/images?imageCategory=All%20Categories&imagePlatform=All%20Platforms&imageLanguage=jp&imageCountry=japan

・顔サイズ

「拡大」の画像よりも「全体像」の画像の方が高いCTRを表しています。

ネイティブ広告 クリエイティブ

引用:https://trends.taboola.com/images?imageCategory=All%20Categories&imagePlatform=All%20Platforms&imageLanguage=jp&imageCountry=japan

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引用:https://trends.taboola.com/images?imageCategory=All%20Categories&imagePlatform=All%20Platforms&imageLanguage=jp&imageCountry=japan

・性別

「女性」の画像よりも「男性」の画像の方が高いCTRを表しています。

ネイティブ広告 クリエイティブ

引用:https://trends.taboola.com/images?imageCategory=All%20Categories&imagePlatform=All%20Platforms&imageLanguage=jp&imageCountry=japan

ネイティブ広告 クリエイティブ

引用:https://trends.taboola.com/images?imageCategory=All%20Categories&imagePlatform=All%20Platforms&imageLanguage=jp&imageCountry=japan

CTRの高い方の画像はもう一方と比べて約50%、もしくはそれ以上とCTRが高い場合がほとんどのため、効果的な広告結果が得られる可能性が高いです。

効果的なCTRを得られる動画選択

今度は「クリエイティブ=広告の動画」と捉えてください。画像同様に、よりよい動画を選択することによりCTRを高めることができますが、画像ではCTRに大きな違いがあった「色の種類」や「動物の有無」などは動画になるとあまり影響しない結果となっています。

しかし、「性別」の選択はCTRに非常に大きな違いを表します。画像とは違い「男性」の動画よりも「女性」の動画の方が100%以上高いCTRを得ているのです。そのため、動画で効果的なクリエイティブを選択する場合は「性別」が重要となってきます。

ネイティブ広告のまとめ

広告らしさを感じさせない自然な広告、ネイティブ広告の特徴や代表的な媒体をご紹介しました。クリエイティブの選択は広告効果に大きく反映されます。効果的なクリエイティブはあなたの広告運用を後押ししてくれることでしょう。ぜひ活用してみてください。

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2018.12.06