Web広告の運用において、レポート作成は必要不可欠ですが、時間と手間がかかる作業でもあります。複数の広告媒体を横断して情報を収集・分析し、クライアントや上司に報告するためのレポートを作成する作業は、広告運用者にとって大きな負担となっています。
そんな悩みを解決するのが広告レポート自動作成ツール「Lisket(リスケット)」です。Lisketは主要な広告媒体と連携し、レポート作成や予算管理を効率化するツールとして注目されています。
本記事では、Lisketの機能や料金、活用シーン、導入メリットなどを詳しく解説します。広告運用の工数削減を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
またLisketに加えて検討したい広告レポートツールについては、以下の記事で紹介しています。
【目次】
Lisketとは?

引用元:Lisket
Lisketは、株式会社カルテットコミュニケーションズが提供する広告レポート自動作成・予算管理ツールです。広告運用における煩雑なレポート作成業務を自動化し、運用者の作業負担を軽減することができます。
Lisketの最大の特徴は、安価でレポート作成と予算管理機能が利用できることです。
Google広告やYahoo!広告、Meta広告、X広告、LINE広告など主要な広告媒体と連携できるため、データを自動収集し、レポート作成作業を大幅に効率化できます。
また、データ集計画面では広告の消化状況を媒体横断で確認できるため、複数の広告媒体を運用している場合でも予算管理の一元管理が可能です。
進捗状況や予算消化のペースを視覚的に把握できるため、予算管理も容易になります。
Lisketは基本機能をレポート作成と予算管理に絞り、必要最低限の機能のみを搭載することでリーズナブルな価格設定を実現しているのです。
高度な分析機能を必要としない方や、ツールの導入費を抑えてミニマルスタートしたい方に適しています。
Lisketの料金
Lisketは初期費用無料で、月額20,000円から利用可能です。また、契約期間の縛りがないため、必要な期間だけ利用することができます。
料金プランは以下の2つが用意されています。
- 月額20,000円:広告アカウント100個まで連携可能
- 月額40,000円:広告アカウント200個まで連携可能
月額20,000円から利用できるLisketは、広告レポート作成ツールの中でも業界最安値レベルの価格設定となっています。広告運用の規模に合わせてプランを選択でき、ミニマムで導入できるのも魅力の一つです。
また、Lisketでは2週間の無料トライアル期間が設けられているため、実際に使ってみて自社の運用に合うかどうかを確認してから契約することができます。
他ツールと比較する場合は、広告レポート自動化ツール比較8選|レポートを効率良く作るためのツールの選び方の記事をご覧ください。
Lisketの機能・特徴
Lisketには、以下の機能や特徴があります。
- 主要の広告媒体と連携できる
- 媒体横断で予算管理できる機能がある
- 8種類の無料で使えるレポートフォーマットがある
- リスティング広告運用者向けのツールも提供している
ひとつずつ詳しく解説します。
主要の広告媒体と連携できる

引用元:Lisket
Lisketは以下の主要広告媒体と連携することが可能です。
- Google広告
- Yahoo!広告
- Meta広告(Facebook・Instagram)
- X広告(旧Twitter広告)
- LINE広告
- SmartNews広告
- TikTok広告
- Microsoft広告
媒体のアカウントと連携させることで、各プラットフォームから自動的にデータを収集し、レポートに反映させることができます。
手作業でデータをダウンロードして集計する手間が省けるため、大幅な工数削減につながります。
媒体横断で予算管理できる機能がある

引用元:Lisket
Lisketの予算管理機能では、Yahoo!、Google、Meta、Xなどの主要媒体における消化コスト、進捗速度、残日数などを一覧で確認することができます。
例えば、月初に設定した広告予算に対して、現在までにどれだけ消化されているか、このペースで進むと月末までにどれだけ消化されるかといった予測も可視化されるため、予算調整の判断が容易になります。
各媒体の予算消化状況や進捗状況を横断的に把握でき、予算オーバーや消化不足などのリスクを早期に発見・対策することが可能です。
8種類の無料で使えるレポートフォーマットがある

引用元:Lisket
Lisketでは、8種類のExcelレポートフォーマットが標準で用意されています。レポートフォーマットを使用することで、広告パフォーマンスデータを見やすい形で素早くレポート化することができます。
レポートフォーマットはシンプルな構成となっており、ユーザーが自由に編集することも可能です。
例えば、企業のブランドカラーに合わせたデザイン変更や、クライアントごとに必要な指標を追加するなど、カスタマイズして使用することができます。
リスティング広告運用者向けのツールも提供している
Lisketでは、レポート作成機能だけでなく、以下のようなリスティング広告運用者をサポートする便利なツールも無料で提供しています。
- キーワード掛け合わせツール:複数のキーワードを効率的に組み合わせて、新しいキーワードバリエーションを作成、リスティング広告のキーワード設定作業を効率化したい方に便利
- キーワード候補提案ツール:入力したキーワードに関連する検索キーワードを提案してくれる機能、広告のターゲットキーワードを拡張したい場合に活用できる
これらのツールを活用することで、広告運用者はレポート作成だけでなく、キーワード設定の効率化も図ることができます。
Lisketの活用メリット・デメリット
Lisketの導入メリットとデメリットを詳しく紹介します。
メリット
低コストで導入できる
月額20,000円からという低価格で導入できるため、広告運用効率化の第一歩として気軽に始められます。
特に、小規模な広告代理店や社内で広告運用を行っている中小企業にとって、コスト面での負担が少ないのは大きなメリットと言えるでしょう。
作業工数を削減できる
レポート作成と予算管理の自動化により、これまで手作業で行っていた煩雑な作業を大幅に省力化できます。
特に複数媒体を運用している場合、それぞれのプラットフォームからデータをダウンロードしてExcelで集計する必要がなくなるため、時間の節約につながります。
2週間の無料トライアルがある
実際に使ってみないとツールの使い勝手はわかりませんが、Lisketでは2週間の無料トライアル期間が設けられているため、リスクなく試すことができます。
自社の運用フローに合うかどうかを確認してから導入を決断できるのは大きな安心材料となるでしょう。
デメリット
連携媒体が限られている
主要な広告媒体との連携はサポートされていますが、より専門的なプラットフォームや媒体との連携は限られています。
運用している広告媒体と連携できるかを確認した上で、導入を決める必要があります。
レポートの出力形式が限定されている
現状、Lisketでのレポートの出力形式は、Excel形式のみとなっています。
他の形式(Google スプレッドシートやLooker Studioなど)での出力が必要な場合は、別途変換作業が必要になります。
自社の運用と適した形式でデータを出力できない場合は、変換作業に工数がかかってしまうので考慮しておきましょう。
分析機能が限定的
Lisketは基本的にレポート作成と予算管理に特化したツールであるため、高度なデータ分析での活用は難しいと言えます。
詳細な広告効果の分析や考察を得るためには、ダッシュボード機能などがあるツールの併用を検討する必要があるでしょう。
Lisketとあわせて検討したい広告レポート作成ツール
レポート作成の自動化だけでなく、データの可視化や分析、社内外での共有など、どのような目的で利用したいのか、どの工数を削減したいのかを明確にした上でツールを選びましょう。
Lisketとあわせて検討したいのが、以下のツールです。
ツール名 | 料金 | 主な機能 | こんな人におすすめ |
Roboma | 40,000 円/月~ | ・広告データの一元管理・レポートの自動作成・予算進捗率・推奨日予算の自動計算・データ分析 | データ分析とレポート作成を自動化したい方 |
Shirofune | 月額広告費×5%(税抜)~ | ・新規広告配信設定の自動化・予算管理・自動入札の最適化 | 運用全般を自動化したい方 |
アドレポ | 30,000 円/月~ | ・20 媒体以上対応・豊富なテンプレート・Excel / Googleスプレッドシート/ BigQuery 出力 | レポート作成の効率化を図りたい方 |
例えば、レポートの自動作成に加えて、媒体横断でデータを可視化し分析にも活用したい、さらに広告データを社内外に共有したいという場合は、ダッシュボード機能を備えたRobomaがおすすめです。
Robomaには以下のような特徴があります。
- 広告の運用状況を媒体横断で把握できるダッシュボード機能
- 権限を分けて管理画面に招待できるユーザー招待機能
- クリエイティブのPDCAを回すためのクリエイティブレポート機能(ボタン一つでクリエイティブレポートを作成可能)
RobomaではGoogle、Yahoo!、Metaといった広告媒体からデータの自動収集・一元管理、グラフでの可視化や、広告レポートの自動作成が可能です。

ダッシュボード機能では、インプレッション数、クリック数、コンバージョン数、広告費用といった広告指標をグラフで可視化して確認できます。

クリエイティブレポート機能では、画像と動画など広告素材別に対応しており、PDCA サイクルに必要なデータを横断的に分析できます。
ユーザー招待機能もあり、社内外のユーザーにダッシュボードやレポートを簡単に共有することも可能です。
Robomaの機能や活用方法については、以下の記事をご覧ください。
より詳しい広告レポート作成ツールの比較や選び方については、以下の記事で詳しく紹介していますので、Lisketとあわせて検討してみてください。
Lisket導入時のよくある疑問・質問
Lisketの導入を検討する際によくある質問や疑問をまとめました。導入を検討する際にお役立てください。
サポート体制は充実しているのか?
Lisketでは、サポートサイト、メールでの相談窓口、お問い合わせフォームといったサポート体制があります。基本的な使い方や技術的な問題については、相談窓口やお問い合わせフォームを通じてサポートを受けることが可能です。
ただし、他社のレポート作成ツールで提供されている、専任スタッフによる手厚いサポートがない点には注意が必要です。
低コストで利用できるため導入のハードルは低いものの、サポート面では必要最低限の体制となっていることを理解した上で導入を検討するとよいでしょう。
2週間の無料トライアルでは機能が制限されるのか?
Lisketの2週間無料トライアルでは、以下の制限があります。
- 広告アカウントの登録は10件まで(契約後のプランは100件、または200件)
- 出力したレポートのファイルにはサンプルの透かし文字が入る
基本的な機能は全て試すことができますが、機能制限があることを理解した上でトライアルを活用するとよいでしょう。実際の運用規模に近い環境で試すことで、本契約後のイメージがつかみやすくなります。
まとめ|Lisketなど広告レポート自動作成ツールで作業工数を削減しよう
Lisketは、月額20,000円という低コストで導入でき、主要広告媒体との連携で煩雑なレポート作成作業を効率化できるツールです。
基本機能をレポート作成と予算管理に絞ることで、シンプルかつ使いやすく、導入しやすいツールと言えるでしょう。
一方で、出力形式が限られている点や、高度な分析機能が限定的である点などのデメリットもあります。
自社の広告運用規模や目的に合わせて、ツールを比較・検討して自社の運用に適したツールを選びましょう。