テレビCMなどでも良く目にするIndeedですが、いまいち上手く求人や採用に活かせないという方も多いのではないでしょうか。
今日はIndeed広告の活用方法についてご紹介したいと思います。
【目次】
Indeed(インディード)とは
Indeed(インディード)はいわゆる「求人サイト」ではなく、検索すると求人情報のみがヒットする「求人情報に特化した検索エンジン」です。キーワードと勤務地の二つを組み合わせて求人情報を探すことができます。入力したキーワードと勤務地との親和性の高い求人情報のWebページのみが検索結果として表示されます。
そもそもこれまでの日本の採用市場において、求職者は求人サイトや転職エージェントに登録したり、折込チラシを見たり、ハローワークを利用するのが一般的でした。企業も求人・採用を行う際には求人広告の枠を購入し求人サイトに掲載する、エージェントを活用する、またはハローワークに求人票を出すといった認識が残っています。
しかしインターネット・スマートフォンの普及により、求人市場においても「求人特化型検索エンジン」「運用型広告」といった採用手法が浸透してきており、そんな中でIndeedが注目されています。
Indeed(インディード)の特徴
一般的な転職サイトやアルバイト情報サイトに掲載されている求人情報は、有料でお金を払った企業の求人情報のみです。一方、Indeedは、求人サイト・新聞などのメディア・各種団体・企業の採用ウェブページなど、数千のウェブサイトをシステムが巡回して、求人情報と思われるページを勝手にピックアップして掲載しています。
一定の基準と独自のアルゴリズムによって求人情報と認識されたページは、Indeed内での検索結果に求人情報としてヒットするようになります。この仕組みにより、Indeed内の求人情報の件数は正社員求人が約80万件、アルバイト求人が約90万件以上と膨大な数になっています。
また、ユーザー(求職者)は求人サイトに登録しなくても利用でき、ユーザー数が圧倒的に多いため応募獲得が見込めます。日本では現在、月間約1,000万人以上のユーザーがいると言われています。
Indeed広告の種類
Indeed広告には無料枠と有料枠があります。
無料枠
- 費用がかからない。
- 露出の度合いは有料枠よりも劣る。
- 既に採用情報が読み込まれている場合がある。
- 新たに求人情報を登録する場合は、簡易的な情報記載のみ可能。
無料枠に掲載される方法は、大きく以下の2つに分けられます。
① 既に採用情報ページが読み込まれている場合(クローリング型)
特に希望は出していない場合でも、大手企業やネームバリューのある企業、または人材派遣・紹介事業があり自社で求人サイトを持っている企業のホームページは、すでにIndeedの無料枠に掲載されているというケースです。
このように、検索エンジンロボットが自社のサイトや採用情報を読み込むことを「クローリング型」と言い、このケースの場合はすでにクローリング(掲載)されているので、特に企業で行う作業はなく、応募を待つだけになります。
② まだ求人情報が読み込まれていない場合(直接投稿型)
まだ自社の求人が載っていない場合は、「直接投稿型」といわれる方法を取ります。簡易的な求人情報であれば登録することができます。テキストのみの簡易的なタイプです。
有料枠
- 入札制の従量課金型で、クリック数に応じて課金。
- 上位表示されるため求人の露出度が高い。
- 効果に応じて入札額や上限予算をリアルタイムで調整可能。
- 日別・月別のレポートなどパフォーマンスレポートを見ることが可能。
オークション形式の従量課金型の広告で、ユーザーのマッチ度に応じて上位に求人を掲載することができます。従来の求人サイトの広告は枠買いの広告ですが、Indeedは成功報酬のクリック課金型広告です。
リスティング広告ではキーワードへ入札するのに対し、Indeedは求人案件へ入札します。1クリックあたりにいくら支払うかという上限クリック単価を企業側で設定し、入札制で表示される求人が決まります。
入札が高ければ高いほど露出度が高まり、自社求人を見てもらえる機会が増えます。ただし料金は後払いではなく上限予算を先に支払う「デポジット型」になりますので、一定の最低出稿金額が設けられています。
広告費を使い続ける期間も、自由に決めることが可能です。Indeedの管理画面では、「上限クリック単価」と、「1日あたりに利用する上限日予算」を設定することで目安の期間が割り出されます。
Indeed(インディード)広告の活用方法
ではIndeedにクローリングされるには具体的にどのようにすれば良いのか、また有料版はどう運用すれば良いのかなどを見ていきましょう。
クローリングされるためのポイント
Indeedにクローリング(掲載)されるWebページを作成する際は以下の9個の条件を満たす必要があります。
掲載条件(Indeedに読み込まれるページの条件)
- 常時6件以上の求人情報が掲載されていること ※6件未満の場合は有料掲載のみ可能
- 1求人につき1職種名が簡潔に記載されていること
- 仕事内容の詳細があり、詳細を見るためにユーザーに登録を要求しないこと。応募するための課金などが無いこと
- 明確な勤務地が記載されていること
- それぞれの求人ごとに別々のURLが割り振られていること
- 各求人ページに応募方法が明記されていること
- 求人情報はHTML形式であること(PDFやWordドキュメントはNG)
- 在宅勤務の求人情報を含んでいないこと
- モバイルでも表示するには、モバイル最適化がされていること
また、9にもあるように日本では、全検索の85%がモバイルからの発生と言われており、モバイル最適化は必須の対応条件ではありませんがモバイル対応するのがおすすめです。
有料枠運用のポイント
有料枠では以下の2点の調整を行い予算を効果的に使いましょう。
① どの案件をスポンサー枠に出すかの設定(キャンペーン設定)
自社で複数の求人ページがある際に、特定の職種や地域の求人にだけ予算を投下してスポンサー枠に表示させたい場合や、特定の案件だけ急募である場合など、予算の投下の仕方を分けるために設定するのがキャンペーンです。
投下した予算によって1日に利用する広告予算が決まります。職種や地域ごとに推奨のクリック単価は日別でも変動しますので、目的に応じてこの調整をおこないます。
無料枠と有料枠に共通するポイント
Indeedの掲載順位のアルゴリズムは、
- 検索キーワード
- 求職者の行動履歴
- 詳細ページの内容
の3つのマッチ度を軸として、求職者のニーズに最も合致すると思われる求人が表示されるようになっています。そのため、自社の求人原稿のキーワードや詳細ページの内容を求職者のニーズに合うものに変更しておくことが重要です。
GoogleのSEO対策と同様に、Indeedの検索エンジンに好まれる仕様にページを変更することが最も掲載順位や効果出しに有効と言われています。
・必ず含まれているべき要素
① 会社名:会社名の項目に会社名・勤務先店舗以外の文言は含めないこと。
② 職種名:職種名に職種以外の文言(雇用形態・会社名・給与情報・未経験歓迎等のキャッチなど)は記載しないこと。職種名は23文字以上で記載しないこと。
・なるべく入れるべき要素
① 効果的な職種名:職種名は明確で具体的であると効果的です。業務内容を記載する。特定の業界の経験がある候補者をお探しの場合は、業界を明確に記載することでより適格な候補者を見つけることができます。例えば、「医薬情報担当者 (MR)」は一般的な「営業職」よりも業界が限定されています。
② 職種名に避けるべき内容:文章のような職種名、感嘆符、社内の用語、求人番号、略語等は求職者にとって分かりにくく、検索されない可能性が高いです。
③ 効果的な仕事内容:仕事内容は候補者がその求人に適正かどうか判断ができるよう具体的にしましょう。
④ 仕事内容に含めるべき内容:仕事内容や責務、会社の雰囲気や文化、福利厚生、必要な学歴や資格、望ましい経験年数など。
⑤ 効果的な勤務地:勤務地は市区町村以下の詳細レベルまで記載していただいた方が好ましいです。
特に、②の職種名は求人サイトのキャッチコピーと勘違いして抑えられていないことも多いので、注意しましょう。
・掲載ページ自体を増やしてヒット率を上げる
職種・勤務地・仕事内容が1セットになった求人案件数が自社の採用サイトに多いほど、検索でヒットする機会が増えますので、効果が出やすくなります。
例えば、同じ仕事内容でも勤務地が違う求人を別の案件として自社採用サイト内に作成しておけば、ヒット率は上がるわけです。ただし重複案件とみなされる求人は極力表示しないロジックになっていますので注意しましょう。
・Indeedの活用に向いている企業・求人
以下のような企業と相性が良いと言われます。
- 多数の店舗・拠点をもっている企業
- 多数の職種で募集を行っている企業
- アルバイト・パート採用に困っている企業
- 既存の求人メディア・派遣では効果が出ない企業
- 自社でクローリング済みの採用情報ページを持っているが、活用していない企業
- 人材会社(派遣、紹介)
まとめ
Indeedのアルゴリズムに合わせた求人サイトを作成し、Indeed広告を活用しましょう。