SNSでよく目にするようになったハッシュタグ(#)。
マーケティングにおいてはどのように活用すれば良いのか、ご紹介したいと思います。
ハッシュタグとは?
ハッシュタグとは、主にTwitterやFacebook、InstagramなどのSNSで利用できるキーワードのことです。言葉の頭に「#(半角のシャープ)」をつけることによってハッシュタグとして認識されるようになります。
ハッシュタグを付けると投稿をカテゴライズして検索が容易になります。それによって投稿をするユーザーは、フォロワーだけでなく、同じ話題に関心のあるユーザーから投稿を見てもらえる可能性が高まります。また、検索するユーザーにとっては欲しい情報にリーチしやすくなるというメリットもあります。同じキーワードの投稿をすぐに見つけられるため同じような事柄に興味のある人との情報共有も容易にします。
ハッシュタグのマーケティング活用
ハッシュタグのマーケティング活用のメリットは次のようなものが挙げられます。
・ブランドコミュニティの形成 ・プロモーションへの参加促進 ・広範囲へのリーチ ・レビュー調査 ・トレンドおよび競合調査 ・投稿数の集計 ・ブランドコミュニティの形成
- ブランドコミュニティの形成
ハッシュタグは自社のブランドや製品が好きなユーザーのコミュニティとして活用できます。以前はブランドコミュニティといえば、会員登録制のサイトなど、熱量の高いユーザーのみが参加するような場所でしたが、SNSの登場で、よりオープンなブランドコミュニティを形成できるようになりました。ブランドコミュニティの形成にはインフルエンサーの活用が必要です。“インフルエンサー”とはネット上で影響力のある人物のことで、最近ではソーシャルマーケティングにおいてインフルエンサーと協力するのは主流となっています。 ハッシュタグを使用して特定のカテゴリーの投稿を見ることで、簡単にインフルエンサーを見つけることができます。
- プロモーションへの参加促進
ハッシュタグを付けるには登録など面倒な作業は一切必要ありません。投稿にハッシュタグを入れるだけです。このためプロモーションやキャンペーンへの参加を簡単に促すことができます。
- 広範囲へのリーチ
ブランドコミュニティの形成やプロモーションへの参加が促進されると、ユーザーが自発的にキャンペーンに参加したり投稿を行うようになります。それによってより多くのユーザーにリーチすることが可能になります。
- レビュー調査
自社商品・サービス名のハッシュタグを検索することでリアルタイムの口コミを確認することが可能です。
- トレンドおよび競合調査
ハッシュタグはキーワードごとに投稿をカテゴライズでき、特定の業界や商品のトレンドを簡単に調査することができます。競合の社名や商品・サービス名のハッシュタグで検索をかけることで レビューなどリアルタイムのユーザーの声を知ることができます。
- 投稿数の集計
プロモーションやキャンペーンに関する投稿の集計を行いたい場合、指定したハッシュタグで検索をかければすべての投稿が一覧表示されます。投稿数の集計が容易になり、マーケティングの効果測定に役立ちます。
SNSごとの特徴
一口にハッシュタグマーケティングと言ってもSNSごとにその特徴に合わせた運用方法があります。Twitter、Facebook、Instagamの3つについてそれぞれ確認していきましょう。
Twitterの特徴は主に次の3点です。
・投稿が時系列に並ぶ ・投稿はフォロワー全員に届く ・リツイートなどにより不特定多数に情報が届く可能性がある
タイムラインにアルゴリズムが無く時系列で表示されるので、投稿数が多さが重要になります。内容としては、Twitterでは、砕けた表現が好まれ、投稿の質を高めることよりも投稿数を増やす方がリーチを高めやすいでしょう。
Facebookの特徴は主に次の2点です。
・エッジランクにより投稿が時系列で表示されない
・友達の投稿に加え、友達が「いいね!・コメント・シェア」した情報がよく流れてくる
Facebookにおいてリーチ率を高めるために重要なのは「エッジランク」です。エッジランクとは、タイムラインにそれぞれのユーザーの興味関心にマッチした情報を表示するためのアルゴリズムのことで、【親密度】×【重み】×【経過時間】で決定され、それぞれの要素を「掛け算」した値になります。
エッジランクを高め、リーチを増やすことを意識した運用が重要であり、投稿数をむやみに増やしてもリーチは増えません。ユーザーにとって役に立つような質の高い投稿を、数を絞って行いましょう。
Instagramの特徴は主に次の2点です。
・「いいね」で拡散することは基本的に無い
・ユーザーが自発的にハッシュタグを使って調べることが多い
企業が投稿を見つけてもらうにはハッシュタグを付けることが必須であり、Facebookと同様にタイムラインにアルゴリズムが適用されているため、投稿の量より質が重要です。質の高い写真を使い、企業や商品のイメージに合う統一感のある投稿をしましょう。Instagramのハッシュタグ検索は、メーカーが仕組んだキーワードなどが出にくいため検索エンジンよりも検索結果が信頼できるという声も少なくありません。検索エンジンよりも、インスタグラムのハッシュタグ検索を活用して情報収集する人も増えてきています。
実例
いくつか企業による、ハッシュタグマーケティングの事例を見てみましょう。
野村不動産アーバンネット
SNS:Twitter、Facebook
期間:2015年4月13日〜2015年5月10日
結果:3,154件の投稿
野村不動産アーバンネットでは思わず笑ってしまうような「#お家あるあるネタ」を募集し、グランプリにはギフトカードをプレゼントするというキャンペーンを開催。投稿数は3,154件に上り大盛況となりました。
American Express(アメックス)
SNS:Instagram
期間:2014年11月
結果:エンゲージメント率23%増、1,000万インプレッション
American Expressが自社アカウントを貸し出して「American Expressがビジネスにどんな影響を与えるか?」をいうコンテンツを配信してもらうものでした。「#MyAmex」で2週間に渡りライフスタイルなどを発信してもらい、結果1,000万インプレッションを獲得しました。
ハッシュタグのマーケティング活用のまとめ
ハッシュタグのマーケティング活用は、SNSごとに特徴を活かした運用を行うことができれば低コストで様々なメリットを生み出すことができます。ぜひ活用してみてください。