近年AR技術が発達し、ARを用いたアプリ「ポケモンGO」などが話題になっています。
「ポケモンGO」のようなエンタメだけではなく、ARは特にプロモーションや広告分野において、宣伝だけではなく興味関心を持ってもらい購買まで繋げるための工夫がなされています。
今回は2019年9月にFacebookに登場した新たな広告形態であるAR広告に関して紹介いたします。
まだベータ版のため利用できない場合がありますが、今のうちから情報収集して早期から参入できる準備をしておきましょう。
FacebookのAR広告とは?
FacebookのAR広告とは、Facebookのニュースフィードに掲載される広告の1つで、ユーザーはワンタップでAR体験ができる広告となっています。
- 使い方
広告上の「タップして試着」アイコンをタップすると、インカメラでARの製品を試着することができる仕組みになっています。アプリを経由することなくFacebookのニュースフィードの画面上からタップするだけで良いため気軽に試すことができます。
また、ユーザーが製品を試している画面をキャプチャーして、「似合う/似合わない」投票スタンプや製品名スタンプを追加してニュースフィードに投稿することもできるため、さらなる宣伝にも繋げることができます。
ちなみにAR広告を使ってユーザーが作成した画像はユーザーの使用しているデバイスに保存されるだけで、広告主と共有されることはないそうなのでユーザーにとっては安心ですね。
参加企業
- ファッションブランドのMichael Kors(マイケル・コース)
→サングラスの試着など
- 化粧品メーカーのSephora(セフォラ)
→口紅をはじめ、化粧品の試用
- オンライン家具販売のWayfair(ウェイフェア)
→部屋に家具の設置
- インテリアのPottery Barn(ポッタリーバーン)
→部屋に家具の設置
などが参加しています。これを機にビューティー企業やインテリア業界のマーケティング手法が大きく変化していきそうです。
AR広告の効果
Facebookは63%のインターネットユーザーが商品ブランドと関連したARコンテンツを体験したことがあると説明していて、ARを活用したマーケティングは既に調査によって効果が実証されています。化粧品ブランドであるWeMakeUpは、ユーザーがARによって様々なメイクの色調を試せるようなキャンペーンを実施したところ商品の購入が27.6%増加しました。
このようにARによってその商品を試用できることにより、遠隔からも自分に合ったものを選ぶことができ、気軽に試すことができるため、その商品に触れる機会が増加し購買のチャンスが増えます。これはユーザーからしても企業としても嬉しい広告なのではないでしょうか。
一般的に動画広告は画像と比べてユーザーとのエンゲージメントが高いため購入までのコンバージョン率(CVR)が高いと言われますが、AR広告はさらにユーザーの体験を生むためさらに高いコンバージョン率が期待できるのだと思います。
AR広告の設定方法
エフェクトを作成する
まずAR広告を出稿するためにはSpark AR Studioで拡張現実エフェクトを作成する必要があります。
- Spark AR Partner Networkでパートナーを探し、エフェクト制作の支援をしてもらう
- 既にパートナーがいるか自分で作成できる場合は、Facebookに適したエフェクトを作成し公開する
※エフェクトが承認されると広告マネージャで選択できるようになります。
広告マネージャから広告を作成する
Facebookの広告マネージャからAR広告を設定して出稿します。
- 広告マネージャを開いて「作成」をクリックする
- キャンペーン目的を設定する
AR広告を使用可能な目的は- ブランドの認知度アップ
- リーチ
- トラフィック
- コンバージョン
の4つのため、いずれかを選択して次に進んでください。
- 形式の設定とフィード動画のアップロードをする「1件の画像または動画」を選択し、動画をアップロードします。そしたら「インスタントエクスペリエンスを追加」にチェックをつけ、「ARエクスペリエンス」を選択し、「テンプレートを使用」をクリックします。
- AR機能の設定をする画像はエフェクトが作成できてない状態なので選択できませんが、エフェクトがFacebookから承認されればここで選択できるようになります。
- ユーザーのアクションを設定する
「テキストオーバーレイ」をクリックして利用者に実行してもらいたいアクションをドロップダウンメニューから選択することができます。- タップして試す
- タップして操作する
- タップしてスペースで見る
上記とそれ以外の「オーディエンス」や「予算」などを設定し、確認後問題がなければ完了になります。
※まだベータ版で段階的に導入しているため利用できない可能性があります。
FacebookのAR広告のまとめ
近年注目されているARですが、このような形でビジネスにも取り入れられています。
AR広告の方がユーザーにとっても気軽に楽しめる広告として親しまれ、購買行動に繋がりそうです。
まだベータ版ですが画期的な広告形態ですので、今から情報収集をして早期から参入することでよりユーザーに興味を持ってもらいましょう。